5月第2日曜、母の日のワークショップにご参加いただき、ありがとうございました。
今年は例年に比べて、市場での「母の日」の存在感がやや薄かったように感じました。
都内のデパートや花屋を見渡しても、母の日を前面に出したキャンペーンはあまり見かけなかった印象です。
とはいえ、ヒーリングやセラピーの観点から見ると、「母親」というキーワードは非常に重要です。
たとえば親子関係において、それが自分の母親に対してであれ、自分の子どもたちに対してであれ、人生に投げかけられる課題は少なくありません。
実際、志麻ヒプノのクライアントさんの多くが、母子関係をきっかけにセラピーを受け始めています。
表面的な悩みが母親のことではなく、人間関係や仕事、自分の活動であっても、深層には「母」や母にまつわる価値観、集合意識が関与していることがしばしばあります。
今回ご参加くださった方々も、かつて母子関係に課題を抱えていたり、現在は良好な関係であっても母親の健康や暮らしを案じていたり、自身の子どもや社会との関わりの中で、「母」という存在が鍵になっている方が多くいらっしゃいました。
私たちは、記憶によって出来事に意味や価値を与えています。
実際の経験そのものよりも、そこに付随する印象や、他者の影響を受けた価値観のほうが、大きなインパクトを持つことも少なくありません。
こうした観点を踏まえて、今回のワークでは「母」の集合意識を解放することにも取り組みました。
① 自分の中の「母性」へのヒーリング
まず、身体的な性別に関係なく、すべての人に母性エネルギーは備わっているという前提のもとに始まりました。この母性は代々受け継がれ、性別役割にも影響を及ぼしています。
ペアワークでは、聞き手が五感のうちひとつを選び、相手に「お母さんについて教えてください」と問いかけました。
時間に限りがあるため、話し手自身も想定していなかったエピソードが自然と口をつくことも多く、日常会話では出てこない母親像が現れる場面もありました。
その後、次の三つのテーマで母性へのヒーリングを体験しました。
⚪︎ 自分自身の中の母性
⚪︎ 自分が母親から受け取っている母性
⚪︎ 母親と似ている、あるいは影響を受けている部分
② 「母」の集合意識を解放する
「母」という存在が、社会・歴史・宗教・芸術において与えてきた影響は計り知れません。
たとえば、宗教画では母が崇高な存在として描かれたり、また中世の仏教画には、誤った母性や子を持たない女性を戒める表現も見られます。
ここでは、そうした内容の正誤を問うのではなく、それらがどのように私たちの無意識に関与しているのかに注意を向けました。
誘導体験では、宗教・歴史・芸術・社会をテーマに、ご自身の内にある集合意識を解放する時間をもちました。
③ 「母」の系譜をヒーリングする
母、祖母、さらにその先の母方の系譜へと働きかけるワークを行いました。
母性の流れを見直すことで、自分自身やパートナーシップへの理解も深まり、エネルギーレベルで自然な変化が起こりやすくなります。
椅子を三脚用意し、母系の先祖から受け継いだもの、唯一無二のユニークネス、生命力としての愛を感じとるワークのあと、家系に流れる母性エネルギーをヒーリングで整えました。
④ マザー・ヒーリング 〜 エネルギーの贈りもの
ご自身の母親や義母(故人も含む)へヒーリングエネルギーを贈るワークです。
もちろん、相手がそれを受け取るかどうかは自由意思に委ねられます。
ただ、エネルギーレベルでは「誰のもの」という境界が曖昧であることに、このワークの深さがあります。
マザー・ヒーリングに関連するアクティベーション・ディアクティベーションを流しながら、それぞれの体験を進めていただきました。
昨年8月以来のリアル開催となったワークショップでしたが、オンラインが日常化した今でも、対面で語り合い、互いを感じ合う場の充実感は格別だったようです。
今後、VRやARなどがさらに発達し、人間関係のあり方が広がっていくとしても、私たちが肉体をもつ存在として体験できる世界には、唯一無二のリアリティがあります。
ヒーリングにおいても、自分自身の身体をしっかり所有する=肉体のエネルギーを高めることは、とても重要なスペックです。
そして、参加された皆さまご自身が健やかでヒーリングされていることこそが、お母様への最高のヒーリングにつながることでしょう。
ご参加、本当にありがとうございました。