2020 June
こんにちは。志麻の 今月のメッセージ です。
かつては、見えるものを信じる世界。今は、信じているものを見ている世界。
メッセージは、文字と音声でお届けしています。音声でお聞きくださるときは、音声バーの再生ボタンをクリックなさってください。
広く世の中で起こる破壊的なこと、例えば、災害や戦争は人の意識に多大な影響を及ぼします。
心に大きなストレスや問題を与えるので、心のケアしなければならないと一般的に言われるようになりました。つまり、心もダメージや損害を受けるものと捉えられています。しかし、心ではなく「意識」となると、これはダメージではなく、チャレンジや進化、発展する機会を与えられています。
少し専門的な話になりますが、心はマインドとかメンタルと言われるところです。マインドやメンタルは物質世界に置いて働いているところです。だから物理的な刺激をダイレクトに受ける性質があります。経験することを物質的に受け取るとダメージになります。
ところが、「意識」において、物質世界にあるのはいわゆる顕在意識と呼ぶところで、大部分の「意識」は物質界とは異なる次元で活動する「潜在意識」です。異なる次元にあるので、私たちはあまり自覚がありません。こちらは、心に対して精神や「気」とも呼ぶ領域です。物質のように肉眼ではほとんど見えません。感じることで認識します。
この潜在意識にとって、今までと大きく変化を伴うような経験は、災難や難事態を被ってもダメージを受けている場合ではなく、サバイバル、生き抜こうとします。それは本質部分のサバイバルであり、物質的には危うく生き抜いていないように見えてしまうこともあります。
しばしば、今回の新型コロナウィルスよりパンデミックは戦争や戦いの場のように表現されます。はたして真実として戦いの場なのかは、わかりません。ただ、生き抜く、進化していくという観点からは、生命として確かなサバイバルといえそうです。
観念的な話が長くなりました。
ここ3ヶ月あまり、クライアントさん方のケースを通して、ある見立てをすれば・・・今は、生き抜く、進化していく時期であることが顕らかです。
我々は今、これまでのカタチ、計画、想定を変える分岐点にいます。この分岐点にいたまま「元に戻ろう」とか「元に戻すことが〈正常〉である」「〈正常〉になる時を待とう」という考えでいるのか、はたまた、前進してサバイバル・進化をするのかが問われるところにいます。
個人ベースでは、例えば、自分の健康、家族関係、仕事の立場、経営、などなどを通して経験します。
それは当然、定位置の〈正常〉になりたいのは、概ね自然なことですよね。しかし、その〈正常〉は実はほぼ崩壊しており、〈正常〉に戻ろうとすることは、進化に対して後退であり、生き残ることはできません。かつての〈正常〉な景色や状態は、少しは参考になるでしょう。しかし、活用するとしても思いのほか少ない、5-15%程度ではないでしょうか。
多少のケースバイケースはあるにせよ、かつての旧い〈正常〉に立ち返ると、とかく発想やチャレンジが萎みます。それよりも、今の状況から、方向性としては、よりエネルギーがあり活力を創造できる方向へ関心をシフトしていくのが本質かと思われます。それが進化の方向性です。
マインドやメンタル(心・思考)は変化を恐れ危惧します。それは、本質=全体を知らず、また目の前の出来事や経験は、もっと大きな壮大なスケールの一部でしかないことを把握していません。マインドやメンタルの声が大きいゾーンは、かつての〈正常〉な世界です。
今回の世界的なアップヒーバル(upheaval:激動、隆起、持ち上げるなど)は、特に私たちの身近なところでは仕事、働くことに大きく影響し、それが経済構造と直結しているようです。世界規模の話はともかく、たとえば、会社などに勤務の方、役割・ポストにある方、経営者・・・それぞれにおいて、日々の業務から中長期のビジョンというのは、元の〈正常〉に戻そうと、工夫し努力すると、とても難しいことになるでしょう。
それよりも、目的にかなった新しいカタチややり方を試していくことがしばらく続くでしょう。一個人、組織、業界構造、すべてにおいてそれがシンクロしているようです。ある意味、多少の早い遅いはあるにせよ、足並みが揃っています。すでにこのアップヒーバルの少し前から進化を牽引している一部のリーダーたちが、未知なる道を示しています。
あるケースをご紹介したいと思います。
今年に入り外資系の日本支社の社長になられたTさん。就任早々、新型コロナショックで大変なところに投げ込まれた状況です。日本支社には、かつての〈正常〉な文化風潮があり、それが組織や仕事の運びを担ってきました。それが昨今のテレワークをはじめ、業務に支障が出るここ数ヶ月で課題が一気に露呈しました。Tさんは責任ある者としてさまざまな決断に悩むことが多く、
Tさん「私、辞めたほうがいいですかね」とまでおっしゃるほど。
ただこの事態は、Tさんが日本支社の旧いものを一気に整理し、進化をする御指名を受けたような格好です。旧いやり方を活かそうとするほど、頭を悩ますことになりそうです。基本は、目的や指針を軸にして、やり方やカタチは創意工夫する、試してみる、といったこと。
たとえば、営業陣営を、かつてと同じやり方やカタチに戻そうと人事を検討すると、あまりうまくありません。仮に売上が目的であるなら、営業のカタチややり方を実験し、むしろ目的のためにシンプルにすると良い状況です。営業が利益を上げる役割かどうかも、要注目です。
あれこれ、日々課題に頭を悩ますとおっしゃいますが、
Tさん「本社から宿題もいろいろ出されてまして、今は早起きして勉強や仕事をしていますよ。前職では考えれません」
とのこと。社内に見せない部分ですが、経営やトップに立つ方のあり方、生活などは如実にリンクします。生活などを工夫したり一新することが経営や仕事にもかなり良い影響があります。
ここ暫くは旧い〈正常〉の構造に戻ろうとするたびに、それを壊すような働きが起こりそうです。しかし、それも軌道修正や新しい行手を示す計らいなのかもしれません。
新しい行手は、実はそれほど真新しいとか難所でもありません….旧い〈正常〉にこだわらなければ。
新しい方向の特徴を3つ挙げるなら。
・創意工夫の要素が強い。図画工作の感覚で楽しくやればそこそこ出来る。
・「この先はどうなるのか?」という直線的未来の発想が働かない。
・バーチャルがリアルを超える。(仮想現実が現実より力を持つ)
新しい観点を見出した人から、負の戦いの状況は見えなくなり、存在しなくなるでしょう。そういう意味で内なる葛藤を表に表現したような時期を、多くの人たちが一斉に体験しています。集合意識が映し出した地球なのかもしれません。
しばらくはコロナ禍は顕著な入り口ですが、前進してゆくにつれ違う様相に繋がります。この世界現象とは別に、個人的に旧い世界を乗り越えている方々も同じ様相です。
旧い〈正常〉の構造は、見えるものを信じる世界。
今は、信じているものを見ている世界。
に入っています。
意識は面白く謎めいている、まるで宇宙のように底知れぬ神秘的な領域です。その宇宙を身近に体感し、遊んでみる・・・するとこの事態のストーリーが新しく見える可能性があります。ご自分の内側から意識に入る経験は、6月もオーディオセラピー体験会などでプチ実感してみてくださいね!