「効果的な質問」とは、NLPコーチングにあるスキルのひとつです。
質問をする、質問に答える、となると自分と相手を連想します。
公的なやり取りに限らず、プライベートな関係や、家族などごく身近な相手に質問し、ちゃんと答えや反応をもらえていますか?
最近、ちょうど誰かに質問や問いかけをして、期待どおりの反応や答えがかえってきたでしょうか?あるいは、だれかに聞くのは苦手で、質問しそびれたり、自分で答えを探すほうが多いでしょうか?
もっとも、上手に質問し、的確な答えを受け取るコツについては、相手/対人ありき、とは限りません。
人との関わりが疎遠で、「あまり他人に問いかけることはない」という方は、きっと自分自身に対して問いを投げかけていることでしょう。カウンセリングやセラピーにいらっしゃるクライアントさんや、精神世界を好む方は、結構こちらのタイプが多いようです。いわゆる「自問自答」タイプ。自問のときが長く、なかなか自答が得られず、ご相談してくださるようです。また、概ねのことは誰かしらに質問しても、特定の事については、相手や状況を選ぶものでしょうね。
スピ系においては、スピリッツガイド(霊的な存在)や、自分のサードアイを拓いて探究し、ハイヤーセルフ(高次元の自己)に繋がるなどして、答えや導きを得たい、という方々が多いようです。
近年、質問する対象は多岐にわたり、現在もっとも主流になのは、Google先生(またはお使いの検索エンジン、動画検索、SNS検索)かもしれません。近い将来は、より高度なAIが答えを用意してくれるでしょう。
さて、あなたは質問や問いかけが浮かんだとき、何(誰、ほか)に答えや反応を求めるでしょうか。
質問や問いかけする対象が何(誰、ほか)であれ、「効果的な質問」のおおもとになるは、質問の質です。
文字で示すとおり「問いの質」が質問ですね。質問の質がマズいと、質問する対象が何であれ、概ねピンとくる答えや反応が得難くなります。
質がマズいとは、
① 低レベル
(しょーもないこと、という感じ)。頭がちゃんと働いていない可能性があります。
② 不満や愚痴や文句から発しているストレス性の質問。
無意識のストレス発散、辛いのをわかってほしい、甘えている、八つ当たり、などが下敷きにありそうです。
③ どう質問してよいかわからない。
そのことについて未熟であったり、途中経過の段階かもしれません。
④ 本当はそれについて質問したいわけでもない。
皮肉っぽく言えば(笑)暇つぶし。何か興味を惹くものや熱中することを探しているのでしょうが、悶々としているため、気になることにフックをかけてしまう。人の時間や気を引くのが上手なタイプもいます。
質問が効果的でないと、期待どおりのピンとくる答えや反応は得られません。完全な答えでなくても、何かきっかけや次につなげる動機が欲しいものですよね。
あいにく、愚問ともいえる低レベルな質問には、低いレベルの答えがかえってくるでしょう。そのときは尤もらしい答えであったとしても、混乱したり新たな葛藤が発生するでしょう。
これは、相手が人であれ、調べものや検索などでも、同じです。(近未来に検索エンジンのAIが賢明な反応を示すかもしれませんが 笑)
そして、スピリッツガイドやハイヤーセルフなど、高次の意識体に問い合わせる?ときも然りです。
ゴールデンウィークにチャネリング(自動書記などを含む)やサードアイに関するテーマのワークショップを行ないました。
「あなたの中の不思議を旅する」
ワークショップ後の感想を拝見する、「質問」に対する気付きを得た方々がいらっしゃいました。
Sさん「〈透聴メッセージ〉を聞くでは再び父方の祖母が出てきて『質問内容にもレベルがあるよ。俗っぽい質問はやめなさい。自分で決められることは自分で』とダメ出しを喰らいました」
俗っぽい質問とは、もともと自分から発する問いかけではないのですから、自分で決められなくなります。俗っぽい質問は、周りから見られる目や世間体を気にするような曖昧なところから発せられるものです。それに慣れてしまうと、ちゃんと自分の頭で考え、意志をもって決めることがこわくなっていきます。
Nさん「〈コーリング〉*で母親に電話をかけたのですが、『私にかけてこなくていい、自分で思うとおりにしたらいい』と言われました。生きてた頃も母親にお伺いをたてること多く、聞いて確かめるクセがありました。本当に母親に尋ねたいわけじゃないのに、そうしていたことを思い出しました」
特に繋がりのある関係が、後々まで自分の考え方、問いかけの習慣に根付いてしまうことがあるでしょう。それが生き方に反映されて「こういう人生だ」と漠然と信じているかもしれません。
〈コーリング〉* 電話を使うチャネリングのワーク
「効果的な質問」とは、○×テストのような解答に対するものではなく、どう応じるか、という呼応した応えです。絶対的な正解ではなく、質問の軸や状況によって余地のある応えです。
自分ならではの応えを求めているのに、画一性を重視する○×テストの答えを探すノリで質問したり、
自分ならではのユニークな応えと、曖昧な世間の作りだす答えとのギャップに葛藤があり、苦しんでいたり、
そんな方々は少なくないようです。
冒頭でご紹介したNLPの効果的な質問は、3つのポイントがあります。他者とのコミュニケーションを想定したメタモデルですが、日常のあらゆる会話や考え方に沿うものです。
「省略」質問に対して、省いていることはないか?
→ 具体的なところを質問しなおしてみる。
「一般化」質問に対して、すべてを一般化していないか?
→ 一般化を代表する「いつも」「みんな」などに引っくるめていないか、問い直してみる。
「歪曲」質問に対して、歪曲していることはないか?
→ 思い込み、勝手な解釈、決めつけ、捻くれ、等、歪曲しているところを見つける。
それらに気づくだけで、質問のクオリティが上がり、問題や悩みの観点が変わります。誰か質問をしてみる、紙に書き出す、ボイスメモに録音して聞いてみる、など客観的な方法も気付きのきっかけになるでしょう。
NLPのコーチングのときでも、あるいは潜在意識に働きかけるようなヒーリングワークでも、ある状況(質問など)に対して、
「エネルギー波動を上げて体験してみてください」とお伝えすると(意識へのコマンドですね)、それに呼応した体験や、より精査された質問が出てくるものです。これも、エネルギーレベルでの効果的な質問です。
誰かに対する、あるいは自問自答において、効果的でない質問をしているときは・・・
・効果、進展がない
・不満や文句が残る
・言い訳をしている(ようにも聞こえる)
最後に、逆にあなたが、誰かから質問をされた場合について。
自然にスッとあなたの返答がとおるときはOKですが、なんか違う気がするときは、やはり違う可能性があります。根底にある可能性を2つご紹介しておきます。
① 質問者さんは、必ずしも本当に聞きたいこと、知りたいことをあなたに聞いているとは限りません。質問者ご本人も、本当に聞きたいことがわかっていない場合、何を聞いたらよいか的確にわからないが、とりあえず「かな?」的なレベルで聞いている。
② あなたの気を引きたい!あなたが直球ターゲットのこともあれば、あなたように答えてくれそうな人を必要としているのかもしれません。
ちなみに、特にお電話やSkypeなどのカウンセリングでは、①のクライアントさんが多いようです。おそらく対面よりも「自分の中のモード」に入っていらっしゃり、ご相談の問題や悩みの内側にいる状態である可能性が高いからです。
そんなときは、「なぜ、このご質問をしているのかな。なぜ、これについて悩んでいるのか?」と、ご質問のさらに上層にある視点から問い直してみると、ご質問の意図が解れてくるようです。質問のさらに上層、というのは、俯瞰して全体を眺める、といった具合です。
クライアントさんと一緒に深い深層に入ると、一緒に悩んでしまいますからね(笑)広げる、ほぐす、離れて眺めてみる、など意識を移動してみると良いようです。
(感覚的な例えでわかりにくいと思いますが・・・)
ただし、あなたに質問してきた人が②の場合は、かなり吸引力があり、一緒に悩んでほしいと思うタイプかもしれませんよ。