この雲の画像では、どこから撮ったものか関係がわかりにくいと思いますが(笑)これは富士山の頂上から「上から目線」で撮った雲海です。
今年の夏は、昨年と同じ9月10日に富士山の山頂まで登らせていただきました。富士山に登ったことがない人でも知っている「閉山日」です。
台風やゲリラ雷雨など悪天候が多く、なかなか予定が合いませんでしたが、9月に入るとお盆や夏休みの超繁忙シーズンは落ち着くため、心なしか人は少なめです。
5合目のレストハウス前にある撮影スポットです。登山日を記す表示の前には長蛇の列ができていました。
観光バスで到着された中国からの御一行が、とてもはしゃいで撮影していました(^^)
日帰り登頂の身としては、ここはスルーします。夕方までに下山し、帰路のことも考えて前進します。
今年から入山料¥2,000+協力金(任意)¥1,000 の試験導入システムに変わり、前日までにネットで予約する必要があります。現地でも定員前であれば受付可能です。
支払い済みのQRコードを見せて、手首につけるリストバンドをもらい、新しく設置された簡易型のゲートを通過します。
このゲート手間には、なぜか報道関係者や中継カメラを構えた方々が多く、何やら珍しい雰囲気でした。
吉田ルートの混雑規制のために導入した新システムの効果や、弾丸登山を特集する報道が多いため、その一環と思われます。
うっかり目が合ってしまったのか、N◯Kの腕章をつけた方から「今年の富士登山はこれまでとどう違うか伺ってもいいですか?」と声をかけられました。幸いにも、「今年の登山はこれからなんですよ」と返答して、うまく交わすことができました(笑)。
ここから吉田ルートの登山道に入ります。入山規制の影響か、やはり行き交う人々は少なくなった印象です。
下界(地上)は猛暑ということで、5合目でもしっかりと蒸し暑さを感じます。
0合目から5合目までのスバルラインに入って以来、すでに大気はガス(霧)がかかっています。
富士山を登るときは、富士山の全景は見えないのですが、それでも通常は空を見上げれば進む先が見えます。雲が暑い太陽を遮ってくれるのは、かなりありがたいです。
数メートル先も見えない状況です。下山してくる方々とすれ違うとき、例年よりも山の挨拶が増えているように感じます。
入山料を払うことで山に対する意識が高まったのでしょうか?(笑)
人出が多いときは、ガイド付きのツアーの参加者以外の方々は、街中と同じように他人にあまり関心を持たない感じでした(自分も含め)。
6合目あたりでは、馬に乗って下山する登山者とすれ違います。
ちなみに、登りは5合目から6合目まで、下りは7合目から5合目まで利用できるようです。
きちんと調教された乗馬組合のお馬さんで、6号目から片道¥7,000(夜間や悪天候時は料金30%アップ)らしいです。(富士吉田市乗馬組合)
足元をみるとトリカブトの花が咲いていました。
しかも、例年より鮮やかな紫色で、登山道で頻繁に見かけましたので、特異な夏の気象が影響しているのかもしれません。
気象といえば、5合目までの森林では、多くの樹木が避けたように倒れていました。頻繁な雷雨の影響でしょう。
遠くを見渡しても撮影するような景観はないまま、7合目の山小屋前で一時休憩。くるみパンでエネルギー補給をしていると、名前を呼ばれてびっくり。
私がジャズを歌っていた頃、同じ音楽関係の会社でお会いした作詞家のAさんでした。12, 3年以上ぶりの再会になるのか、標高3010m 付近で急に記憶がよみがえりました(笑)
7合目から8合目は岩場をよじ登り、8合目から再びゴロゴロした道になります。少し雲が晴れて、上空が明るくなりました。
閉山日には、山小屋の方々もお掃除をしたり布団を干したりしています。営業は続けている山小屋も、スタッフの方々は今年の営業終いにいそがしそうです。
鳥居の柱の間をみると、
小銭が差し込まれていますね。この鳥居はもう少し9号目あたりのものです。
登り始めてから珍しいほどの無風状態で、天気が変わりにくいのでしょう。9合目に近くなって、やっと青空が垣間見えます。
低温では高山病や具合のわるくなる人が多いため、気温がそこそこあることで、ある意味、安全な登山日と言えるのかもしれません。
↓ 次に昆虫が登場します(苦手な方はご注意)
9合目あたりの岩場にいた虫。形状からしてカメムシの一種と思われますが、宝石のようなデザインですね。人差し指の爪ほどの大きさです(触角を除く)。
シーサーのような狛犬が見えると、あと数メートルで山頂です。すっかり青空になりました。
山頂では、シャツを脱いで日焼けを楽しむような?外国の方々がいるほどの陽気でした。数時間の違いや日によっては、0℃から一桁の気温になるのですが。
先ほどのAさんとも合流し、しばらく山頂の空気を吸った後は、下山しました。
久しぶりの登りには4時間半かかり、下山は2時間弱とはいえ、スネに疲労が溜まりますね。
復路は無風の影響か、砂埃が澱んで別の意味で霞んでしまいました。往復とも登山道はさらに補修されており、安全への配慮がとても感じられました。
東京への帰路、河口湖あたりからも富士山は雲の中にお隠れでした。
というわけで、以前、沖縄100Kに出向いた際に上空から撮影した夕焼けの富士山を貼っておくことにします。
毎夏、富士山のパワーを頂戴しているような氣がしている…限りです(^^)ありがとうございました。