今年も、下半期リーディングの時期がやってきました。
毎年このメニューでは実験的な手法を取り入れていますが、今年はアカシックレコードに“入って”リーディングを行なっています。
「アカシックレコードに繋がる」という表現が一般的ですが、もしアカシックレコードを一つのホールのような空間として捉えてみると、そこには奥行きと広がりのある領域が感じられます。
それは、建物の中に入ったときに感じる空間とはまったく異質なもので、私の場合は、ぷにゅぷにゅとしたジェルのような空間に見立てています。これはあくまでも個人的な感覚です。
アカシックレコードでは、いくつもの次元を階層的にめぐることで、同じテーマに対して、異なる視点や性質をもつ“情報”に出会うことが可能です。
この作業は、リーディングを行う側が担っているものですが、同時にクライアントさんの無意識も多次元的に動きながら、情報を回収していくようなイメージです。
セッションの冒頭では、まずこの半年間を3次元領域から4次元、5次元へと段階的に領域を引き上げて観ていきます。
5次元くらいまでは、日常の出来事がどの次元で起きているのかを観察することができます。
たとえば、不安や煩わしさに関係することは3次元に、ご本人は特に気にしていないものの、うっすらと感じはじめていることは4次元に、といった具合です。
クライアントさんが抱えているテーマは、次元によって見立てやヒントの形が異なって現れます。
たとえば「性的な欲望が強すぎて困っている」と心配されていた方の場合、なんと14次元の領域から「神々の宴」という光景が見えてきました。
神話に出てきそうな、少々破廉恥な神々の饗宴です。
次元が上がるほど、言葉による説明は消え、断定的な表現も失われていきます。ニュアンスを感じ取りながら、決めつけずに通訳するような感覚になります。
セクシュアリティそのものが「神々の宴」の一環であるのか、あるいは他に悦び(宴)を見出すことで性欲が落ち着くという示唆なのか——それは提案としてお伝えするにとどめました。
このように高次の波動を通して悩みや問題に向き合うと、いわゆる「エネルギーが動く」ような作用が起こることがあります。
ただ、それで悩みが解消するのかという単純な因果関係ではなく、本来の自然な成り行きへと調整されていく印象です。
また、必ずしも高い次元のほうが明快というわけではなく、時には2次元まで“下げて”観ることで、かえって状況がよく理解できることもあります。
私たちが「気づく」や「理解する」といった思考領域では捉えきれない問題も、低次元領域ではより具体的に実像が現れて示されるのです。
たとえば、社会的なトラブルや迷惑行為、事件性を帯びたものなどです。
なお、次元の“高低”や、トラブル・問題といったラベルは、あくまで状態を示すものであり、優劣を意味するものではありません。
ただし、リーディング中に高次元の情報にアクセスすればするほど、それまで話していたことがすっと消えていくような感覚になります。
それだけ、そこには断定的な性質がなく、主観と客観の区別すら曖昧になるのです。個人的な情報か、集合的な意識なのか、その境界も不確かになっていきます。
このような意識状態で過ごす時間は、リーディングで得られる情報そのもの以上に、クライアントさんの状態に変化をもたらすように思います。
前者は知性を通じて意思と判断を助ける一方、後者はライトボディ(エネルギー領域)が自動的に調整されていくような作用を起こします。
13のチャクラには多くの興味深いテーマがありますが、それらと次元情報とを掛け合わせることで、ご自身のなかにまだ見ぬ世界がいくらでも広がっていることに、あらためて気づかれるでしょう。
ところで、このような精神領域におけるリーディングに限らず、本や教科書、メディアの情報であっても、多次元的に“読む”ことは可能です。
伝わってくる文章に出会ったとき、そこには文字や物語以上の波動情報や想念が宿っていることがよくあります。
そのようなときは、無理に読み解こうとせず、ただ“受け取る”、“力まず自然に感じる”という姿勢が、もっとも適しているように思います。