あなたは日頃どんなことで悩んだり、苦にしやすいでしょうか。近年、はたまた半生を振り返り、どのようなことが苦労の種になってきたでしょうか。
もし「人間関係」「付き合い」「特定の人物」など人との繋がりや、人間関係に必須なコミュニケーションの問題が多いようなら、次のような傾向にあるかもしれません。
・自分と他人の境界線が曖昧
・自分の感情や思考の中に、相手や人間関係をむやみに取りこんでいる
人と豊かなコミュニケーションや関係を育むなかで、これらはネックになることなのです。
たとえば、相手を思いやる、気遣う、愛するときに、上記のことがあると裏目に出ます。
そして、人間関係や人と繋がる上でのコミュニケーションは、ハート(心)にも強く関係します。その先に他者とのコミュニケーションや自己表現に影響していきます。
Wさんは、浄化・ヒーリングセラピーの中で「全身浄化」の誘導体験をしているとき
「頭の中から、宇宙人の血のような緑色の液体がどくどく流れ出てくるんですが・・・
抜けていくにつれて、だんだん頭が軽く、楽になります・・・」
と、イメージの模様を描写してくれました。
Wさんは他人の言動に影響を受けやすく、自分でヒーリングや瞑想なども本や動画でやるようにしているとのこと。
「しばらくすると元の同じ状態に戻ってしまいます。そういうものなんですかね?それとも、私の根底に何かあるのかもしれない、と思うんです」
浄化はお掃除のようなもので、習慣的にやることが鍛錬でもありますが、掃除ばかりしなければならないのは何かありそうですね。
汚れや無駄なものを取り除いていくと、探していたものや、サプライズが現れます。
宇宙人の緑血がほぼ抜けたところで、Wさんに「根底にあるものはなんですか?」と脳波が深く入ったところで質問しました。
Wさん「自己否定。という言葉が浮かんだんですけど。自分を信じてない、自分のままじゃダメ、だから周りをずっと気にしてきたこと。それほど普段気にしているつもりはなかったんですが、“自己否定”のこのニュアンスからは、あぁ、こういうのが私にとっての自己否定なんだなと・・・腑に落ちます。たぶん最初は父親かな、親の言葉を制限に受け止めてしまったのかもしれない・・・」
思うように、納得するように自己を発揮できない、してはならないという経緯があると、むやみに他人のほうにばかり意識が飛ぶようになります。まして、大人になり、家族の中や社会生活で人間関係が増えると、忙しさから、自分がわからなくなりがちです。しかも、今は見も知らない他人ともネットで繋がりますから。
Wさんにとっての浄化は、他人のエネルギーを取り除くようなことではなく、自分をしっかり認識して尊ぶといった自己尊重、自己否定をも含む自己価値を認めることと言えそうです。
Wさん「最初セッションを受ける前は、ヒーリングより浄化が必要だと思ってたんですが、自分を癒して認めるヒーリングのほうが大きく働いたように思います」
そう、ヒーリングは、キャパが広く奥行きが深いものです。
Sさん「人を信じたい気持ちはあるんですが、ろくな事がないばかりで、結局ひとりのほうが気楽だったり、必要なところだけ関われればいいかなと考えていますね」
だいぶ自己分析をされているSさんですが、ときどき生理的に孤独を感じるのがきっかけで、浄化セラピーをなんとなく試してみようかと考えたそうです。
Sさん「こういうことを言うとスピ系の人たちから、“もっと自分を愛しなさい”とか“好きなことをやったらいい”と言われるんですが(笑)頭ではわかっても、好きなことをしたい気がしないし、嫌いな自分を愛するのは難しいですよねー」
相当、おつかれですね・・・ある意味。
そうお考えになる背景を伺っていくと、人間関係でネガティブに受け取ったエピソードがたくさん出てきました。不満や不快に感じたまま、処理されていない状態です。このような状態が慢性的に続くと、かなり人生まいってきます。
Sさんにこのような状態になった経緯をいくつか体験していただくと、いずれも当時の相手や人間模様を、自分の中に取り込んでしまっているようでした。その相手や人間模様が実際にどんなものであれ、自分の中に持ち込むと、実際とは異なり、自分の解釈の中で、概ねネガティブになるかストレス性の性質のものに変質します。たとえ、それがポジティブに受け取ったことであったとしてもです。
この相手や人間関係を自分に取り込んでいることに気づかず、長期的に続けていると、だんだん息がつまったり、不愉快になったり、制限、制約、無理を感じるようになります。なぜなら、自分の中が狭くなり、窮屈で、居心地がよろしくないからです。
そのうち、これらの幻想の人々はずっと居座るようになり、出て行かなくなるか、追いたててもすぐ帰ってきます。そして、住みついてしまうようです。
Sさんはクリアな意識で分析をなさると、そこから明晰な気づきがある方です。
Sさん「じゃ、なんで私はこんなことを始めたのかな。別に望んでそうしたわけじゃないと思うんですが」
原因やきっかけを探っていきました。詳細は省きますが、このセッション時にいきついたのはSさんの中の深い寂しさや、愛を求める体験でした。Sさんにとって言外の感覚的なニュアンスがあるのですが、
Sさん「なるほどと思います。ふだんは、全く寂しいとか、特に愛が足りないとは思ってないんですけど、なるほどです。だから、夜になると余計に飲んだり、食べたり、何か満たそうとしてるんですね」
・・・かもしれませんね。
じゃ、ここからどうすればいいのか?このような寂しさや愛を満たす最初の一歩が、自分についてしっかり向き合ってあげる、といったことです。すると、自分の中に住みこんでいた幻想の人間模様は出ていくでしょう。そこから先にプロセスはありますが、だんだん自分の本意やハイヤーセルフの声なども認識できるようになるかもしれません。
「人間」だけに、「人」として生きる「間」には、多かれ少なかれ誰かと重ねたり入りこんだりしながら、生きる糧や魂の学びを受けているものかもしれません。それもさまざまな「愛ある人生」なのかと思われます。