July 2024
こんにちは。志麻の 今月のメッセージ です。
メッセージは、文字と音声でお届けしています。音声でお聞きくださるときは、音声バーの再生ボタンをクリックなさってください。
※ [8:10 頃 ] 〈「歴史的信念体系を見直す」〉誘導ワーク♪
今月のメッセージは、歴史的な出来事や歴史との関わり方に関する信念体系についてお話しします。
世界史や日本史といった大きな歴史だけでなく、ご自身の家族や家系というルーツ、そしてあなた自身の数十年の人生もミクロな歴史と言えるかもしれません。
最近、下半期リーディングのセッションで興味深いケースがありました。
あるクライアントさん、(仮に)Cさんの「トランスパーソナルポイント」をリーディングすると、歴史ドキュメンタリーのようなシーンのリールが延々と流れ、意識から抜け出ていく様子が見えたのです。
近代、中世、古代の戦乱、世界を変えた革命、凄惨な場面、社会構造が大きく変革するような数々のドラマチックなシーン…どこかでみなさんも目にしたことがあるような光景でした。
Cさんにお伝えすると、
「そういうのとても好きで、よく観てしまいます。残酷な場面も興味と本能的なものが見たがってしまうというか」
とおっしゃいました。
Cさんは歴史の中にある過去の残虐な独裁行為や戦争を知ることに、知性の部分で関心を持ち、同時に生理的な欲求に呼応する愉しみも感じていらっしゃるようでした。
歴史に興味を持つ人はとても多く、多くの文化的遺産の継承や、小説、ドラマ、アートの創造につながっています。
しかし、それらが純然たる真実ではないことは、どこかで理解しているはずです。歴史の試験に触れていると、ついすべて事実であると思わざるを得ませんが、実際はそうではありません。
Cさんのリーディングのケースでは、「歴史はフィクション」という言葉が出てきました。
これは歴史の真実性を問うものではなく、むしろ私たちが歴史をどのように捉え、解釈しているかを考えるきっかけになります。
例えば、「歴史は繰り返す」とよく言われますが、これは「今」の視点から眺めて同質のもの、同質の観点のものをピックアップしているからです。
大雑把に「歴史は繰り返す」と言いがちですが、丁寧に踏み込めば異なる状態のものは数多くあります。
歴史から共通点を発見しているというよりも、共通点を見いだすスコープから検索しているのかもしれません。
歴史の一端を知るだけでもインスパイアされることがありますし、じっくり深く丁寧に歴史を探究することで、事実を越えた真相を見つけることもあります。
しかし、無邪気に歴史を信じ過ぎると、今この現在の現実を曲解してしまったり、逆に同じような歴史のループにはまり、滑稽な言動を取ってしまう可能性があります。
これは大きな社会的歴史だけでなく、家族の中の歴史、自分の人生ー自分史でも当てはまりそうです。
最近、医療史の講義でまた興味深い話を聞きました。
ヒステリア (Hysteria)という精神疾患のルーツについてです。
20世紀前半の世界大戦後、戦地や帰還兵たちが爆撃体験によって身体に麻痺や硬直を起こすほどの精神疾患を経験しました。
今でよく知られているPTSDですね。
その後ベトナム戦争あたりから、日本でも戦争とトラウマの関係は知られるようになりました。
さらに遡ると、16世紀から17世紀のヨーロッパでは、ヒステリーを発症した女性たちの多くが当時の宗教的な魔女狩りの対象になっていったそうです。
特にプロテスタント系の地域、ドイツや北欧で顕著だったようです。*
そしてさらに歴史を遡ると、ヒステリーは女性に限って起こる精神病という認識がされていました。
○ T. H. Matteson, Examination of a Witch (1853) inspired by the Salem trials
数百年の間に、同型の精神疾患に対して、その対処法、対象者、社会の反応、理解や認識はまるで異なり、時には真逆な扱いや突飛な解釈が起こっていたのです。
このように、時代背景や直接的な原因が異なると、同じルーツを遡る疾患も異質なものに見えるかもしれません。
ご自身の人生におけるイベント、家族で起こったできごと、社会現象を振り返ると、その当時と今現在では捉え方や意味合いがまるで違うかもしれません。
人生の黒歴史が輝かしいものになる人も少なくありません。
歴史や過去は変えられない、と強調する声は多いですが、それは3次元の法則に沿った時間や出来事のラインナップに起因します。
私たちは同時に複数の次元に存在できるし、無意識に次元を行き来することもしています。
3次元にある歴史は、現在や未来の在り方に強い影響力を及ぼすもののひとつですが、一方では全く刷新可能なのです。
今回のワークでは、ご自身にとって影響力を払拭したほうがよい歴史的概念や信念体系をクリアリングしてみましょう。
個人の過去を歴史と捉えてもいいですし、家族やキャリアに関すること、あるいは日本人や特定の民族だからという理由で影響を受けていること、そして見聞きしている歴史から汲み取った影響力など、潜在意識から自然に関わりのあるものを抽出し体験しましょう。
タイムラインを使って、簡易的ながらピンポイントで体験しやすい方法を用意しました。リラックスして、軽いヒプノセラピーの体験だと思って臨んでください。
では、ご準備はよろしいでしょうか。
瞑想やヒーリングワーク、軽いヒプノセラピーの体験に入っていきましょう。
[8:10頃] 〈歴史的信念体系を見直す〉
まず、目を閉じて、ゆったりと深呼吸をしてください。これから1から10までの数をランダムに言いますので、ぼんやりと聴いていてください。
だんだんと体の力が抜けて、重たい感覚や束縛されたものから解放されていくのを感じてください。
1…7…3…9…5…2…8…4…6…10
やがて、宇宙空間や次元空間を浮遊するような、ほんのり明るい光のカプセルに包まれる感覚が広がっていくでしょう。
目の前に、あるいは内なる目によって、歴史を象徴する光の道、タイムラインが視えてきます。
それは3次元で認識する「過去」の方向へ向かっています。
では、このタイムラインを進んでいきましょう。
もし道が視えなくても、意識はタイムラインを移行しているので心配いりません。
そして、今現在のあなたに大きな影響力を与えている、歴史的、または人生の出来事を発見してください
追体験か、記憶を思い出すようなシーンかもしれません。あるいは感情や体感など、直接は見えないかもしれません。
これまで、あなたにどのような影響を与えてきていたものですか?
その関わりや影響に気づいていましたか?
この歴史的出来事と、関わり方を、あなたにとって望ましいように変えていきます。
あなた自身の中で変容の許可を下ろしてください。
イメージや感覚で、変容のコマンド、ボタンやスイッチを押しましょう。
すると先ほどのタイムラインの光のように明るいエネルギーが、その歴史とあなた自身の波動を変えていきます。
しばらくそのまま体験にゆだねてください。何かを感じよう、理解しようとしなくても大丈夫です。
体験を終えたら、あなたの意識は、今、あなたの体のあるところに戻ってきます。
深呼吸をして体の感覚を呼び覚まし、グラウンディングをしたら、スッキリ気持ちよく目を開けてください。
体験はいかがでしたか?
今の体験の中で気づきがあったかもしれませんし、これから現実の生活の中で、歴史や人生史に関するシフトを発見するかもしれません。
短い体験でしたが、あなたの中にある歴史的な信念体系が少し変化したかもしれません。
それは突然大きな変化として現れるかもしれませんし、徐々に気づいていく小さな変化かもしれません。
どちらにしても、ご自身の意識が変わることで、現実と呼ぶ世界も少しずつ変わっていくはずです。
歴史的な信念体系を見直すことで、過去にとらわれすぎず、かといって過去を無視するのでもなく、バランスの取れた視点で現在を生きることができるようになります。
より自由で創造的な人生を送るための大切な一歩となれば幸いです。
さて、先月に続き、今月いっぱい下半期リーディングのセッションをお届けしていきます。
リーディングとセイクリッドアクティベーションを連動させることで、ご自身の自律的なエネルギーが動き、結果的に望ましい方へ導かれる展開になりやすいようです。
今回は歴史的信念体系がテーマでしたが、ご自身のさまざまな信念プログラムの見直しに興味を持たれた方は、ぜひ下半期リーディングのセッションを体験してみてください。
2024年の下半期に新しい視点と可能性をもたらすかもしれません。
では今月も素晴らしい1ヶ月となりますように!
* しばしばポップなスピリチュアルで語られる「過去世は魔女だった」という方々の魔女狩りの背景や時期とは異なります。S教授は疾病、医療者、患者の西洋史(日本)が専門研究ですが、なぜか?Witchcraft(魔女狩り)にも精通されており、時期の違いを強くご指摘されていました!
参考資料:
○ Witch hunts in the Western world, past and present
https://x.gd/hzSy6
※ Google翻訳やDeepLにて英語→日本語訳が可能です。
○ What is Shell Shock?
○ T. H. Matteson, Examination of a Witch (1853) inspired by the Salem trials
○ Wikipedia