May 2025
こんにちは。志麻の 今月のメッセージ です。
メッセージは、文字と音声でお届けしています。音声でお聞きくださるときは、音声バーの再生ボタンをクリックなさってください。
※ [ 5:30頃 ] 〈足枷からの解放〉誘導ワーク♪
「足枷」(あしかせ)という言葉をご存知でしょうか。
もともとは、罪人が逃げ出さないように足にはめる拘束具でした。
そこから転じて、何かをするうえで妨げになるもの、自由を阻むものを指す表現として使われています。
家族や、絶ち切れない人間関係への責任や負担を「足枷」と表現したり、過去の出来事が今の自分を縛る「足枷」となっていると感じることもあるでしょう。
現実に多くの足枷を抱えている人たちの中には、精神世界やスピリチュアルな手法でそれらを解き放とうとしたり、足枷の影響を感じない場所で生きようとすることも珍しくありません。
しかし、本人が「現実」だと信じている世界に足枷がある限り、それに気づき、納得するまでは、足枷を外そうと努力し続けるか、諦めてその重みに折り合いをつけることになります。
そして、人間の適応能力のすごさは、足枷さえも支えにして、そこに重心を置いて生きようとする点にあります。
足枷も自分の一部のようにして支えにする。足枷の重みが加われば当然、動きにくくなりますが、長年それに慣れてしまうのです。
けれど、ふとしたきっかけで、足枷を外せるタイミングが訪れると、不安定さや落ち着かなさ、場合によっては痛みや不快感を伴うこともあります。
この段階で、また足枷に戻るのか、それとも本来の自分軸へ移行するのか。揺れ動きながらも選択していくことになります。
やがて、自分の重心が自然な位置へ戻っていくと、足枷に頼る必要はなくなります。自分自身でも、足枷からの解放をはっきりと感じられるでしょう。
もちろん、足枷をつけたままでも人生を歩き続けることはできます。しかし、その負荷は小さくありません。物理的にも、足の負担は体のさまざまな部分に影響を及ぼし、日々の暮らしや行動にも無意識に制限をかけます。
今週、おふたりのクライアントさんにもこのテーマが浮かび上がりました。
立派な柱のような足枷に寄りかかって生きており、他人の苦労話を聞くと無意識に引き込まれてしまう一方で、うまく生きているように見える人には、羨望や劣等感を抱いてしまう様子がありました。
別の方は、ストレスが高まると足枷の影響が強まり、欲やエゴといった人間の本能的な反応が出やすくなっていました。
足枷を支えにしていると、自分本来の軸に重心を置けず、不安定さが常態化します。そして、もし急に自分軸に戻ろうとすると、心身に痛みや違和感が出やすくなります。
長年足枷とともに生きてきた人は、そのなかで自分なりの「安定」を見つけてきたのでしょう。そこから本来の軸に切り替えるためには、慎重にバランスを調整する必要があります。
ですが、本来の軸に戻ったとき、外的な揺らぎにも動じにくくなり、むやみに不安を感じなくなります。過去の経験から「人生は信頼できない」というブレも、次第に起こりにくくなっていくでしょう。
さて、みなさまは、ご自分に足枷をつけていると感じるでしょうか?
もしあるとすれば、その足枷をいつの間にか「支え」として使っていないでしょうか。
そのような場合、どこかに、いわゆる代償としての負担や無理がかかっている可能性もあります。
今回は、足枷の有無よりも、「拠り所にしている部分」に意識を向けていきます。
それでは、ここからセルフセラピーを始めましょう。
リラックスできる場所で、脚を楽に伸ばせる姿勢をとってください。
[ 5:30 頃 ] 〈「足枷からの解放」誘導ワーク〉
目を閉じ、手首や足首、首などをゆっくり回したり、伸ばしたりして、こわばりをほぐしましょう。
もし動かすのが面倒なら、伸びをしたり、その部分を手で優しく触れて、意識を向けるだけでも構いません。
動きを止めたら、深呼吸とともに、体に入った力を抜いていきましょう。
意識を足先に向けます。
心の目で、足先から両足首へと視線を動かしていきます。
呼吸を続けながら、足首や脚全体に、足枷のような感覚がないか観察してみましょう。
重さや窮屈さを感じたら、それがどんなものか、いつから存在していたのか、感じ取っていきます。
普段、その存在に気づいていたでしょうか?
足枷があることで、どんな制限を受けているでしょう?
また、どんな助けにもなっていたでしょうか。
これから先も、その足枷は必要でしょうか?
もし必要ないと感じたなら、足枷を外した後、どのようにバランスをとるとよいか、自由な自分を想像してみましょう。
足枷に意識を向けることで、自然と足元が解放されていきます。そのプロセスをありのままに体験しましょう。
意識のうえでは解放されても、日常生活に反映されるには少し時間がかかるかもしれません。それは調整の期間です。
自分の重心軸を取り戻したあなたは、どのような様子でしょうか?
可能性の未来を思い描いてみてください。フューチャーペーシングをします。
では、足先に意識を戻して、つま先や足首を動かしましょう。
全身にも少しずつ動きを広げて、体を目覚めさせます。
最後に大きく深呼吸をして、目を開けて気持ちよく体験を終えましょう。
いかがだったでしょうか。
おおむね人は変化に対して、無意識にストレスや不安を感じるものです。
足枷から自分本来の軸へと重心を移していく過程では、全体のバランスも自然に整っていきます。 違和感さえも、自分が健全な方向へ向かっているサインとして、愉しんでみてください。
今回は、目に見えないけれど確かに影響を及ぼしている「足枷」に取り組みました。
なお、今月の限定メニュー「魂の記憶を整理する」では、私たちが記憶によってつくり上げた価値観や人生観に気づき、そこから自由になる体験をサポートします。
過去や未来への無意識の縛りがほぐれていくと、新鮮な感覚が芽生えてくるかもしれません。