一般的な暦に対して、旧暦で季節を読む習慣は、季節の「多次元性」を活かした人の生き方なのかもしれません。
2026年は、立春の期間が 2月4日〜2月18日。その入口となる立春は 2月4日 です。
また、旧正月(旧暦の新年)は 2月17日。
- 立春(太陽の新年): 2月4日
- 旧正月(月の新年): 2月17日
太陽のリズム(立春)では春が始まっているのに、月のリズム(旧正月)ではまだ新年が明けていない・・・この約2週間に、「時空の調整期間(インターバル)」が生まれます。
新しい次元(次の1年)のエネルギーは来ているのに、現実(生活)がまだ完全には着地していない。まさに「マルチバースの分岐点」のような時期です。
そのため、体調や気持ちが落ち着かなかったり、社会情勢の変化などにも、「分岐点だからこそ起きているのかも」と感じたくなる事象が目立つことがあります。
(意識が多様に働いて気が散りやすく、認識したものに“実態がある”と捉えがちになるため、不安定さを帯びやすい、とも言えます。)
スピリチュアルや自己啓発に限らず、仕事や社会の規範の世界でも、なんとなくこの時期は「次の季節(春)に備える」動きが高まります。
この期間をどう過ごすか、どんな姿勢でいるかは、その年全体の方向性を静かに形づくることがあります。
みなさまは、立春サイクルをどのように過ごすか、すでに決めていらっしゃるでしょうか。
あるいは、この「よい間(ま)」を活かして、春以降の流れをスムーズにしたいとお考えでしょうか。
このコラムでは、立春の約2週間をめやすにした過ごし方・・・次元をまたぐ2週間の「チューニング」をご紹介します。
該当するものがあれば、ぜひお試しください。
1. 東洋医学と身体のメカニズムから見る「立春」
「緩める(Release)」と「上昇(Rise)」
冬の間、体は寒さから身を守るためにギュッと縮こまり、熱やエネルギーを内側に溜め込んできました(閉蔵)。
立春を境に、自然界の「陽気(エネルギー)」が上昇し始めます。植物が芽吹くように、人の体も、内側から外側へ開こうとします。
個人差はあるものの、冬の「交感神経(緊張・収縮)」優位から、春の「副交感神経(リラックス・弛緩)」へとスイッチが切り替わっていく時期です。
この切り替えがスムーズにいかないと、「春の不調(自律神経の乱れ)」として現れる・・・東洋医学ではそのように捉えます。
寒い時期に、悩みが増えたり、動きたくなくなったりする方は少なくありません。
ご本人の感覚としては、物事がうまくいかないために気を張り、緊張しやすい、と感じられるようです。
この時期に限ったことではありませんが、特に控えめにしたいことがあります。
「激しい怒り」と「我慢」
春は五臓の「肝(かん)」が活発になる季節です。
「肝」は気(エネルギー)の巡りを司りますが、ストレスや怒りに弱いとされます。
この時期に怒ったり、逆に感情を抑え込みすぎたりすると、上昇すべき気が頭に詰まり、頭痛・めまい・目の充血・不眠などにつながる、という解釈になります。
また、怒りや我慢は、必ずしも「自覚できる感情」を伴いません。
強い責任感や諦めなどによって、感情では感じていないのに、行動や身体(健康)として表現される・・・それはよくあることです。
マルチバース的に言えば、「怒り」は収縮のエネルギーです。
広がろうとする春の気流にブレーキをかけ、スムーズな次元移行(新しい流れに乗ること)を妨げやすい。あるいは、怒りに呼応する次元へ寄っていくこともあります。
「締め付ける服装」
ファッションや場の要請に合わせて、つい“きちんと”を優先しがちかもしれません。
けれど昔の養生では、春は「広歩(こうほ)=ゆったり歩く」「被髪(ひはつ)=髪をほどく」ことが推奨されました。
きつい服やゴムで体を締め付けると体表の気が巡りにくくなり、春の「発陳(はっちん=古いものを出して新しいものを生む)」の働きが鈍る、と考えられています。
まだ寒い立春期こそ、色や素材の選び方も含めて、「緩める(和らげる)」意識で着こなしてみるのもよいかもしれません。
「苦味」と「香り」のある野菜を摂る
日本食に自然に取り込まれている食材として、フキノトウ、タラの芽、春菊、セロリなどがあります。
立春の時期に重ねてみるなら、冬に溜め込んだ脂肪や老廃物を排出(デトックス)し、「肝」の働きを助けて気を巡らせるイメージです。
解毒は、「過去の清算」というメタファーにもなります。
日頃からメタファ(隠喩・たとえ)で体調や気分が動きやすい方は、食の工夫に身体が呼応しやすいタイプ、と言えるでしょう。
2. ケルトの「インボルク」との共通点
日本だけでなく、世界各地でも、この時期は「光の再生」を祝うタイミングのようです(北半球)。
インボルク(Imbolc) という古代ケルト(アイルランド等)の祝祭は、通常2月1日〜2日頃に行われます。
「お腹の中(i mbolg)」という意味があり、羊が子を宿し乳が出るようになる時期・・・つまり、「目には見えないけれど、土の下(胎内)で確実に新しい命が動いている」ことを祝うそうです。
インボルクでは「浄化」と「種火を灯す」ことが行われます。
家の掃除をしたり、古いエネルギーを払ったり。ろうそくを灯し、太陽の帰還を祝います。
季節と、スピリチュアルな儀式の中身は、どこか似通っているのかもしれません。
2月13日の「次元転換ーマルチバース 暮らし編」のワークショップでも、自然界の流れを活かしつつ、各々のタイミングと質に合わせて、暮らし・生き方をシフトしていきます。
「この時期(たとえば立春)に、これをしないと運が悪くなる」と恐れたり、「これをやれば運がよくなる」と期待しすぎたりする必要はありません。
そうしてしまうと、因果関係の次元にとどまり、疲れてしまうでしょう。
よりナチュラルに、オーガニック(有機的)に。
ただ、自然界が「緩んで、開いて、伸びていく」時期に、人間だけが「緊張して、閉じて、我慢する」・・・それはとてもエネルギー効率の悪い、不自然な生き方になってしまう。
そんなふうに、一度、感じてみるのは、よいヒントになるはずです。
とはいえ・・・
規則正しく、引き締めるような暮らし方こそ立春らしい、という方もいらっしゃるでしょう。
自分のリズムに合う形で、無理なく調整してまいりましょう!
【参考】
令和 8年(2026)暦要項 二十四節気および雑節 – 国立天文台暦計算室
Forbes, Jamie Carter, Here’s The Date For Chinese New Year 2026 — And What Animal You Are
東京ガスウチコト「2026年の立春はいつ? 」















