体調はもとより、なにごとも慢性的に具合がわるくなると、他ならぬ自分自身のことであっても気が付きにくいものです。
「いや、気が付いてはいるよ・・・」とおっしゃったとしても、具体的に具合のわるさに向き合い何とかしようとしていなければ、実は気がついているようで、ご自身にとっての“ホントのところ”には気が付いていないようなのです。
表向き気が付いているところは、周りから指摘されたり、改善方法を指し示されているものです。
その部分で、あなた自身が対処してきたこともあるでしょう。
このレベルの対処は、もちろんやらないよりはマシなのでしょうが、暫くして慢性的な具合のわるさに戻ってしまうとしたら・・・あいにく少し遠回りの経験を積んでいる時期なのかもしれません。
今回は慢性疲労をテーマに挙げたいと思いますが、
ご自身で慢性的な疲労に通じるような事象、行動、経験などがあれば、応用して考えるヒントになるかもしれません。
Nさんは、表向きは「年齢」という既成概念にとらわれないように心がけていらっしゃるとのこと。
一方では、状況によって敢えて明るく年のせいにすることで、周りと折り合い良くすることが増えているそうです。
Nさん「学校関係だと、周りのお母さんたちがかなり若いので、最初は気を遣いました。でも、それももう振り切ったというか、今は年のせいにして楽なほうに抜けていますよ。
それとは別に、実は、ずっと疲れが取れないんです。高齢出産だった頃の疲労感とは少し違うかもしれないです。脱力感や、息が深く吸えないようなしんどさなんです。朝起きても疲れています。
今年の健康診断では、なにも引っかかりませんでしたので、精神的なものか、それとも何かもらっちゃってるのでしょうか?・・・」
慢性的な疲労感は、現代人には広く浸透している現象ですが、敢えてセラピーにいらしたということは、無意識にも察知されているテーマがありそうです。
Nさんの自覚されている疲労感を取ってからパラレルライフの体験をしたほうが、スムーズなセッションになりそうでした。疲労という重たいエネルギーがあると、おのずと体験が緩慢になりますし、本来通じるはずの気づきやエッセンスが入りにくくなります。
どこで、慢性的なお疲れを感じるのかを、探っていきました。
Nさん「(即座に)胸です!ハート、感情的なほうのハートが、灰色っぽく、どんよ〜りしてます。ぐったりした重たいゴムみたいにぶら下がっているモノに視えます。(心臓の機能は?)臓器の心臓は毎日ちゃんと働いてくれてます。あぁ、ハートがしんどそう」
幸い、この感情を担っているハートとは、Nさんが対話をしたり、状況を感知することができそうです。
このハートのコンディションに至った場面を、パラレルワールド的に訪れてもらいました。
Nさん「殴られているんですよね。それを辛そうに耐えています。(自分が殴れてるのではなく)刑罰を受けている男がいて、その状況を止めることも守ることもできない、ただ見てる感じがします。しかも、また別の日には、別の人が罰を受けていて。見ていて辛いけれどそれを表には出さないで平静を装っています、が・・・しんどい。」
どうやら、Nさんのハートの状態の原因のひとつをメタファとして表した前世か、パラレルライフのシーンのようでした。
丁寧に理解を進めていただくと、殴られている行為よりも、そこで「圧倒されている感情」がハートが受け止めきれず疲弊しているようでした。
パラレルライフのセッションでは、その状況や気づきを書き換えたり、ほかの選択肢に展開を変えることが可能です。
Nさん「うーん、変えたいと思います。でも、ハートは圧倒されていることに気がついてくれて安心したみたいです。もう半分くらい元気になってきているかもしれない(笑)」
ハートの癒しや活力は、ほかならぬ、ご自身がハートに意識を向けて気がついてあげることが、一番のパワー源になる特性があるようです。
直接的に感じられるのは、まずはご自身だからでしょうね。
パラレルライフの体験を望ましいものに変えたあと、ふだんのNさん自身にフューチャーペーシングしていただきました。
未来の可能性として、どんな違いがあるのかを確認するプロセスです。
Nさん「元気です。無理してないから、楽みたいです。今まで、元気でいるってこういうイメージだと思っていたのが、むしろゆったり無理していないのが、本当の元気な自分の姿なのかも。呼吸が楽です。
(ハートが)気を遣うところが違っている、と言ってきました」
殆どの場合、心臓はとてもパワフルな臓器です。たとえば、副腎など疲労に反応しやすい臓器を代弁して、心臓が気づかせてくれる働きを担っていることも多いようです。
とくに、感情や感性に敏感な方は、ハートを通して、ご自身について深いところを教えてもらえるものです。
教えてくれるといっても、先生や情報のような教え方ではなく、より本人に気づかせるといった教えをもたらすようです。
また、ハートは他者のハートとも、無線のように通じ合っています。
お互いに頭で自覚はなくても、ハート同士で多くの人たちとつながるバイブレーションがあります。
動植物たちは、ハートのコミュニケーションで、特定の人(飼い主)や人間の集合意識と通じているでしょう。
慢性的な疲労はあるでしょうか?
あなたが、心が落ち着くような場所や時間において、ほんわかと優しく手をハートのあたりに置きます。
すぐに鼓動を感じられたら、そのあたりです。
手の置き場所や心臓の状態によっては、あまり鼓動を感じないかもしれませんが、こちらの意図は感じ取ってくれているでしょう。
「調子はどうか?」
優しく尋ねてみましょう。
そのとき、具体的な調子を言葉などで応じてくれるかもしれません。あとは対話を進めやすくなります。
ハートの意向を聞いて、慢性的疲労を和らげる方向に向かいやすくなります。
一方、まったくわかりやすい反応をかえしてこないこともあります。
そのようなときは、本当に優し〜く、胸のまわり(男女とわず乳房のまわり)を小さな円を描くようにマッサージします〈チェスト・サークル〉
マッサージといっても、指圧やほぐすような力ではく、手を胸の皮膚に押し当てる程度で、小動物を撫でるようにマッサージします。
少しじれったいくらいゆっくり、2、3分ほど。すると、ご自分で感覚の違いがわかるはずです。
片側だけではバランスがよくないので、反対側の胸をやってあげましょう。
その後、だんだんと自然にご自身が慢性的な疲労について、日常のなかで気がつくようなことが起こったり、ご自身が疲労回復する何かを自発的にやるようになるでしょう。
エネルギーワークは、ほかのさまざまな取り組みと連動するきっかけを与えてくれます。
身体に表れる症状や痛みなどは、おおもとをたどれば、感情や本心をがんばって抑え込んでいることに起因しているケースが多いようです。
なお、この胸のまわりをほぐす方法は、クォンタム・タッチヒーリングなどのヒーリングを日本に教えにいらしていたヘンリ・ファージェルさんが、「自分のためのヒーリング」のさまざまな方法の一つとして、教えてくださったものです。
地味だけど、そして、少しこのゆっく〜りが、もどかしくじれったく感じますが(笑)、実際にやってみてわかるヒーリング・癒しを実感できるでしょう。
自分でしかできない、自分の為のヒーリング、という感じですが、だからこそブレずに確実な反応を受け取れるでしょう。
常々、ハートと連絡をとっておけるなら、疲れきる前に、また初期の疲労段階で気が付くことができるでしょう。
身体、心、精神の疲れ、いずれにも該当します。