心や気持ちがモヤモヤする、目前が霧(foggy mind)や霞がかかっているようにハッキリしない、他の表現であれ、似たような状態のことはありますか。
ときには、春先のように、緩やかな季節の節目にも、モヤモヤしてやる気が萎えることは珍しくありません。
このモヤモヤの原因となるターゲット(対象や問題)が何なのか、ご自分なりの心当たりがあるかもしれません。
むしろ、ハッキリ「あのことで/あの人の態度によって/もし、こうだったら」などと自覚があるでしょうか。
モヤモヤのターゲットとなることがわかっていると、そこをなんとかしたいと思うし、なんともならなければ、さらにモヤモヤの濃度が濃くなります。
モヤモヤの原因を自覚している方の多くは、その対象となるものを、明らかにしようと考えます。
モヤモヤさせる出来事や、相手について、探ろうとします。それらがどうにかわかれば、自分のモヤモヤがスッキリ晴れそうですものね。
定番としては、モヤモヤさせる相手の気持ちや状況を知りたいと思ったり、状況の先行きを予見したくなります。それらがわかると、いかにも心が晴れそうですから。
いわゆる駆け引きの多い人間関係の職場にいらっしゃるKさん。
ご自身の立ち回りは、先天性の才があるのか、けして悪いようにはならないのですが、
Kさん「今度、新しい上司に変わったのですが、この方の経歴が異色で・・・うまく私はやっていけますか?自分に対して出してくる指示の解釈がわかりにくくて、ちゃんと理解できているものか心配なんです・・・」
上司や他の職場の方々との意思疎通に戸惑うことが多く、定期的にモヤモヤと悩まれるようです。
春になり、子供たちの卒業と、卒業後にまた進路先でのおつきあいが続くのがママ友関係や、地域の繋がりです。気が合うかどうかに関わらず、その場の体面でうまくお付き合いすることが求められる風潮があります。
Aさん「今までもいろいろなことがあってモヤモヤした気持ちが残っていて。でもこの先、進学してからも、子供のお友達を大事にしてあげたいし、、、でも、お付き合いとしてはどうでしょう?」
これまでのお付き合いでは、たびたびモヤモヤ、悶々とする出来事が多かったようです。
対人関係や、具体的な経験に限らず、社会情勢や景気などがモヤモヤの対象になる方も少なくありません。
Nさん「だいたい経験値で予測はつくんですが、○○については、読みが外れるというか、いつもモヤモヤした動きをするんです。だから最近は、思った逆を選ぶようにしてるんですが。他の利益が出てもね、○○で外すと、またか!と落ち込みます」
どこか、翻弄されながらも愉しんでいらっしゃる様子ですが、モヤモヤする部分には何かがありそうです。
Nさん「最近は、いろいろ石(クリスタル)を置いたり、音叉(チューニングフォーク)で気にいった音を鳴らしたしてますよ。すると、ちょっとスッキリする気がしますが(笑)」
さて、みなさまは、何か心や気持ちでモヤモヤすることはありますか?
具体的なことが原因でしょうか?あるいは、漠然とした感覚的なモヤモヤでしょうか?
モヤモヤの正体
私たち人間は、考える生物(葦)ですから、モヤモヤに通じる一連の出来事や、対象のほうに関心が向き、そこをどうにかすることに専心しがちです。
モヤモヤの対象に何かしらアプローチして、スッキリできる場合は、それでOKです。
しかし、再び同じようなパターンでモヤモヤしたり、アプローチしてもモヤモヤが残存するようなら・・・一時的な解消でしかなかったのでしょう。
感覚的に言えば「モヤモヤ」、霞や、雲や、霧などのビジョンで晴れないときは、ホンモノの正体が見つかっていないものです。
その正体とは…
「自分」側の….自分が創造している混乱や不鮮明さを現しています。ときには、集団的なモヤモヤ現象も非常によくあります。
モヤモヤを解消する方法
モヤモヤを解消するには、まず、モヤモヤを突き止める前に、一旦「自分自身」や「自分が創り出している(かもしれない)意識」に、焦点をうつすことです。
答えや正解が判明する前段階で、意識をこちらに向けることです。
これによって、だいぶモヤモヤを煽っていたところからエネルギーを取り戻せるでしょう。対象のほうに目を向けるほど、余計にモヤモヤし、ネガティブに気分が落ちますから。
次に、多少のセラピーや瞑想などの内観体験がある方は、ご自分がモヤモヤと感じる感覚やイメージと、対話をしていくことができるでしょう。
あなたなりに、そのモヤモヤを灰色の雲に視えたり、重たい砂袋のような感覚であるとか、暗い闇のような正体かもしれません。
あなたが気になっていることを、モヤモヤに尋ね、
「モヤモヤの正体は何か?」
「モヤモヤが自分に求めていることは何か?」
「モヤモヤとはいえ、何か役立ってくれているのか?」
などを質問してみましょう。
モヤモヤからの返答や態度には、心おおらかに受け入れて、対話を進めます。
そもそもモヤモヤしていたものは、他人には伺い知れないものですから、このようにモヤモヤのイメージと対談・対話しても、けして精神的にまずい人ではありません(笑)
そうこう対話をするうちに、きっとモヤモヤの正体は、姿なりを変えるか、あなたに大切な気づきをもたらしてくれるでしょう。
おおかたは、温厚な対話展開が予想されますが・・・先のNさんの場合、
Nさん「モヤモヤと形を変えながら漂っているので、風で遠くに吹き飛ばしたら・・・消えちゃいました!スッキリしました」
というシンプルな方法も。結果オーライです。
モヤモヤの自覚はないけれど・・・
特にモヤモヤしている自覚はないけれど、モヤモヤしているために、動きがわるく、停滞が起こっている人はとても多いです。
ご自分で、モヤモヤする件に影響を受けていないとか、モヤモヤをあしらいながらやる事はちゃっとやっている、と思っているのでしょう。
しかし、やはり、客観的にみれば、本来の行動力や自分らしいパワーは褪せてしまっています。
最近、どうも動きがわるい、鈍い、思うように進まない、という自覚がある場合、もしかすると、漫然としたモヤモヤにエネルギーを取られている可能性があります。
それを明確にしたら、案外、すっと動きがよくなり、明るく、元気なエネルギーが起動し始めるでしょう。
停滞したり、モヤモヤすること自体は誰でもありますし、わるいことではありませんので、その実態を見極められるなら、エネルギーを取り戻せます。
概ね、動きなどに停滞が起こるときは、いわゆるネガティブな解釈で考え方のパターンで頑張っている傾向にあります。
このネガティブとは、自分が本当は望んでいないことを避けたいと考えながら想像している、という意味合いです。
心や内側の意識においては、絶対的なネガティブやポジティブという概念はありません。
受け取り方次第、だからです。
このメガティブなモヤモヤがあると、自分の言動は「今」に落ち着き集中することができず、結果的に時間や労力(エネルギー)のロスが起こり、停滞や動きのわるさになります。
また、多くはネガティブな疲労感になります。(ネガティブな疲労感=疲れて嫌だなぁ、という疲労感)
プロセスや途中経過
ときには、モヤモヤした状態は、全体のなかのプロセスや、ある流れの途中経過である可能性があります。
モヤモヤに具体的な感情や思考がともない、抜け出そうにもモヤ続行という期間もあるでしょう。
自分で、「今はモヤモヤ状態の渦中でいつか抜けるだろう」と、意識の片隅で気づいているかもしれません。そのようなうっすらとした気づきがあるケースは、その状況全体が、人生の学びや糧になる類です。魂の学びと言ったりもします。
まったく抜け出すアテが見当たらず、モヤモヤに苦しむこともあります。
そんなとき、ふたつの可能性があります。
ひとつは前者と同様に、全く自覚はないものの魂(無意識で気づかない)は心得ています。魂は心得ているので、なんとか忍耐を得ていきます。
もうひとつは、ご自身で早く〈本当のところ〉を気づくのを待っている状態であり、モヤモヤから解放される助けとなるもの(導き手、ちょっとしたきっかけなど)を探し求めるよう促されています。それによって、あっさりモヤモヤから脱却できるでしょう。もっとも、これも学びであり、人生の糧ととれそうですね。