外には出せない話、家(家族)の中だけ許される行動、などがあると思います。うっかり外で話したり、やってしまうと、おかしな人だと思われたり、常識にそぐわないからですね。
うちの場合は、「健康自慢をしたり健康オタクの人たちは、あんがい病気になったり、ポックリいっちゃうよね」というものがありました。
確か、「あの人は健康に気をつけていたのに・・・」という漫才もありますね。
元祖、健康ブームが起こった昭和の時代、平成ではさらにダイエットや健康志向が当たり前に普及した頃です。
そのため、たとえ自分は調子がよく健康なときでも、「健康に心がけている話は自慢しないほうがいい」という地味な教えめいたものがありました。
これは健康に限らず、いろいろうまくいったり、ラッキーが続くときもひけらかすな、というジャパニーズマインドに該当します(笑)
その心は・・・誰も説明はしてくれませんでしたが、今思えば、東洋思想に近いと考えられます。
ところで、みなさまは、今、健康でいらっしゃいますか?
健康なときは、どんな状態でしょう?
健康の定義を広げてみると、調子が悪くなったり、病気や症状が現れるのも、実は「健やかな範疇」と言えるかもしれないのです。
『いやいや、健康の逆でしょう!』と言われそうですね。
実際、言語的には、(Oxford Languagesの定義)
【健康】 すこやかさ。病気にかかっていず元気な(正常な)状態。
です。
厚生労働省によれば、【健康の3大要素】とは
自分の感情に気づいて表現できること(情緒的健康)、状況に応じて適切に考え、現実的な問題解決ができること(知的健康)、他人や社会と建設的でよい関係を築けること(社会的健康)を意味している。
とのことです。
このような定義は肝要で、これらを目指し、健やかな身体で健全に暮らせているときは、理に適っています。とても理想的です。
しかし、健康を心がけ、健康に自信があり、自他共に健康であることを認めていたにもかかわらず、なぜか、この定義による健康を損なうことがあります。
そのような場合、もしかすると、知らぬ間に、健康ではないことをやってしまっていた可能性はありますね。
はたまた、新たな健康の定義や健康意識を迎える時なのかもしれません。
ところで、あるポジティブと思える状態を追求すると、その陰には逆のものが連動しており、何かのタイミングで、陰に潜んでいたエネルギーが表に姿や現象を表すものです。
たとえば、「いい奴だけを集めると、その中からわるい奴に変わる者がいる」のも、自然のバランス摂理なのかもしれません。
日本語には「何事もほどほど」という文言がありますが、個人であれ社会的現象であれ「ほどほど」加減を超えると、否定していたり隠れていたものが、いつの間にか力をつけており、登場します。
今まで、ひと一倍健康に心がけ、「健康が歩いている」印象とも思われたMさん。
ところが、健康診断で、まったく無自覚であった大病が見つかり、驚きとショックのなか、手術をすることになったそうです。
Mさん「まさか、なんで自分が?!と思いましたよ。でも、治療も先生もよくて、回復はとても順調でした。今後も定期的に検査や診察には行きますが・・・自分のなかで大きな転機の一部だと思います」
回復が早く、治療などの巡り合わせに恵まれていらっしゃるのは、まさに健康の証と思われます。
上記の定義された「健康」の課題は、見事にクリアされていらっしゃるのでしょう。
そこで、Mさんは新しいテーマを見つけることになったのかもしれません。
つまりは、症状や具合がわるいということも、受け入れられるキャパ(能力、容量)を備えておられると考えてもよいでしょう。
確かに、健康であろうとするために、頑張りすぎていたり、ご自分に厳しめなところがあった時期を経ていらっしゃるように視えました。
大病をしたことは身体的には心配事でしょうが、エネルギーの領域では、ほかの不具合な状態を代弁してくれている場合がよくあります。
今回は「故郷の惑星に還る」タイムトラベルセラピーで、しっかり充電していただきました。
Mさん「術後から日が浅いとはいえ、とても眠くて寝てばかりいます。起きて何かしなければ、仕事はしたほうがいいか、と考えがちですが。。。。しばらくちゃんと休ませてもらいます」
と、包括的な流れにお気づきになられたようです。
ちょっとした症状、あるいは慢性的な不調を、肉体にに限定しない「全体的な自分」からみれば、健やかな範疇のなんらかのサインかもしれない、と一旦受け入れてみましょう。
大病や特定のイメージが強い病気は、ご本人には葛藤や混乱も起こりますが、それも強かなサインを示している場合が多いものです。
…すると、無意識にあそびや余裕がうまれ、ご自分ならではの納得しやすいお知らせや、その不調に関連するエッセンスに気づきやすくなるでしょう。
ときには、たまたま見聞きした外から情報や、誰かの話が参考になるかもしれません。
つい、健康でないことを悔やんでしまったり、症状や病気になった自分を責めてしまうと、この「全体的な自分」に繋がりにくくなってしまいます。
もっとも、肉体、エネルギー体とも、こちらの気づきをタフに待ち受けてくれているようです。2度、3度くらいまでは、とりあえず持ちこたえそうです。