近年、特に今年の中でも、「自分は今、ライフステージが変わるときだ」と感じている方々が多いようです。
ライフステージの移行は主観的なもので、そう感じるときは「新しいライフステージ」だと思ってよいのでしょう。ただ、妙なもので精神的に自由にライフステージを感じてよいはずが、正誤性を問いたくなる”マジメな性分”の人はいらっしゃいます。
ライフステージの変化や、次のステージに上がることについて、いくつかご紹介しようと思います。
プラスのライフステージ vs マイナスのライフステージ
プラスとマイナスを敢えて対比していますが、実は本質的な優劣はありません。
しかし、プラスとマイナスそれぞれのライフステージを経験する本人は、プラスは概ね豊かで発展的に感じ、マイナスは損や停滞のように感じるでしょう。
「新しいライフステージへ向かう」「ライフステージが上がった」などと聞くと、大方プラスのライフステージを想像するでしょうが、マイナスのライフステージという進展もあります。
おそらく地球上における物理的な概念でとらえると、マイナスのライフステージはノーカウントしたくなりますね。
プラスとマイナス、本質的に同等で常にバランスを取っています。
ライフステージの規模の大小を問わず、何度かライフステージのシフトを実際経験し、顧みるゆとりのある人であれば、マイナスなライフステージのもたらすパワーをよく理解されていると思います。
(とはいえ数は多くないかもしれません)
マイナスなライフステージを経験しているときのポイントは、辛くさせている価値観や思考から自由になることです。すると、マイナスなライフステージだと思っていた状況から、するすると肯定的な現象が起こりはじめるでしょう。
自他ともに認めるようなマイナスなライフステージを経験しながら、それはかけがいのないものを齎したと実感している方々も、このコラムを読んでくださっているなかにいらっしゃるかもしれません。
結局、プラス(ポジティブ)とマイナス(ネガティブ)を決めているのは、主観です。主観は、主観によってアレンジできるようになると、または、思いこみは思いこみによって都合よくとらえる知恵を働かせると、「あなたらしいライフステージ」にあることができるようです。
すると、「どのライフステージか?」というよりも、日々、一瞬一瞬の価値のようなものを感じて活きる気持ちが強くなります。境地や至福を味わうような時期ですね。
そして、それがずーっと続くとも限らず、より臨機応変さが備わる、という具合のようです。
ライフステージを変わりたいとき
「ライフステージを変えたり」「変わりたい」というのは、〈自分の思うところの現実〉に無理、不自然さが募っているときのようです。
精神的にもですが、物理的な環境を変えたり、仕事や主力な活動を終えたり、特定の人間関係やかかわり方を終了したい、などが一般的によく聞かれます。
スピリチュアルな場であっても、むしろ、物理的なところに現れている問題についてライフステージを変えたい、というご相談は多いものです。
おりしも2020年年末から「風の時代」に入る時期であるとか、今年の春分の頃は「宇宙元旦」という誰しも無意識に精神的な違いを感じるタイミングです。ふっとしたことで「自分の生き方を、もう変えていいんだ」と思ったり、行動にしている流れが強まる頃です。
若い頃から自分の精神的な変化を感じながら過ごしていきてるFさん。
哲学のように論ずるわけではないものの、自己観察を明るく好んで実践していらっしゃる方です。
Fさん「いつもはオーラリーディングなどメニューにあるもので(個人セッションを)お願いしていたんですが、今回は素のままの客観的なところで視てもらいたいと思いまして・・・」
と、いうことでご自身の最近の心境を伺いながらの透視カウンセリングになりました。
Fさん自身に言葉で自由に話していただくことで、自分が自分の声を聞いているので、エネルギーの自律的な調整にもなりますね。
Fさん「いろいろきっかけがあり(愛猫さんのお別れなど)、それでも落ち着いて、むしろひとりでいる時間を愉しんでいられるのを感じています。以前に思っていたような〈ひとり〉の感覚ではなくて、今感じている〈ひとり〉は心地よくて。
そうすると何か無理をして人と一緒にいなくてもいいのかな、と思うようになりました。煩わしいとか嫌いとかではないけれど、相手や状況にあわせて一緒にいるような人たちを、もう切ってもよいでしょうかね。
私は、もう次のステージに上がりたい、お先に行きます・・・という感覚なんですけど。たぶんそれでよいだろうと自分で思っているんですが、念の為、勘違いかもしれないので、カウンセリングをお願いしました」
このような思いを経験してことがない人には、まるでピンとこないかもしれません。
しかし、昨今、スピリチュアル系のトピックでは、「過去から自由になっていい」「次のステージへステップアップしていいとき」といった情報が溢れていると思います。
そのために、たとえば意識的に断捨離をしたり、片付けをしてきた方々が多いように感じます。
Fさんが、Fさんとしてライフステージを上がるのがOKであれば、きっと敢えてセッションをお受けにならなかったかもしれません。
ただ、確かにFさんのエネルギー波動はあがっており、Fさんご自身の姿をした(イメージ)ハイヤーセルフはこの状況をよく解説して伝えてくださいました。
さて、Fさんのハイヤーセルフは「それは勘違いだね」(笑)と一蹴してきました。
頭でお考えになっているような、ライフステージを上がる、というものがあったのかもしれません。
ライフステージが上がるときは、後ろ髪を引かれることは殆どありません。気になりません。少しよぎったとしても、自分の向うところにブレません。
さらにFさんのハイヤーセルフは
「確かに、気づき、悟り、深く理解することができた。それはとても大切なこと。でも〈覚醒〉ではない」と、ライフステージのシフト中であることを示唆していました。
ちなみに、「本当の覚醒は、肉体の死。それまで覚醒したと思っているのは、エンタメ的な覚醒だ」ということで、私も笑わせてもらいました。
ライフステージが上がるのを邪魔する人たち?
Fさんのお話のように、自分のライフステージ(シンプルに居場所やあり方)を変えたいがゆえに、自分の進化や前進を阻んでいるように感じる人たちと付き合うのをやめたい、見切りをつけたい、というご相談を伺うことはしばしばあります。
友人、知人、都合で顔を合わせる必要があるコミュニティ、親戚、ときにはパートナー(夫婦)、親子関係の場合もあります。
邪魔をされたくない、不快に感じる、巻き込まれる、などを回避したいのはごもっともです。
相手との関係に見切りをつけたり、古い何かを終えて断ち切り、前に進む、我身を進むようなスピリチュアルな考え方はよくあります。また、自己啓発でも、ハウツウとして、そのような導きが示されているのかもしれません。
ところが、そうすることに何か迷いや、打算的に感じ、
「本当に切っていいのかな?」
「うまく縁をきれるか?」
「相手から悪く思われないか?」
などと、気持ちがモヤモヤしているとしたら・・・
そのモヤモヤ感はある意味、的を得ています。
的が外れているためにモヤモヤしているのです。
そもそも、自分の情のなかに、切りたい「相手」を勝手に引き込んでおり、自分のエネルギーをしっかり所有できていないために不快さ、邪魔されたくない、巻き込まれる、と想像しています。
インパクトのあるように感じる相手はいるでしょうが、相手からの影響力が強くて参るときは、自分自身に集中して本来備えている力を伸びやかに発揮できていないときでもあります。
「自分の中の思いこみな世界」に住んでいる自分が、思いこみじゃない自分を酔わせているような構図です。
(=つまり一周まわって「思いこみ」)
次のライフステージへ
冒頭のプラス/マイナスのライフステージから、次へ移行する王道は、やはり「行動」「動くこと」です。
肉体の行動でも、心や魂の動きでも、アリですね。
先のFさんは「大きく羽ばたくこと」というワードが、本質的なライフステージの移行を象徴しているようでした。
人生前半の、初めてのライフステージの移行であるなら、それこそシンプルにバッサリ人間関係を切ったり、思い切って突っ走るようなチャレンジモードでよかったりします。
しかし、それがどうもうまくゆかないときは、たとえば、こんなことを留意してみましょう。
今までいたライフステージをしっかり肯定して認めてみましょう。きっとあなたの土台となる恩恵がたくさんあるはずです。恩恵に気付き、「ここまでよくやっている」「やりきった」と納得するまでは、次のライフステージは少し遠いかもしれません。