昨年の後半頃からでしょうか。
クライアントさんから「2025年は大丈夫なのでしょうか?」と尋ねられることが増えました。
ちょうど今年、2025年のイヤーリーディングやオンラインでのセッションを行うなかで、確証はないものの「2025年にはとんでもないことが起こるらしい」という情報を耳にし、不安を感じていらっしゃるようなのです。
そこで語られる「とんでもないこと」とは、未曾有の出来事や災害を指しているようですが、それがスピリチュアルな予言なのか、統計や気象学などに基づくものなのかは不明です。
個人的には、あの1999年のノストラダムスの大予言をくぐり抜けた経験から、こうした予言的な話は、一般的な思考解釈では説明しきれない事態が、どこかのレベルで起こるかもしれない・・・程度に捉えています。
みなさまの中でも、2025年問題説をご存知の方は、どのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。
なにげないふりですが、セラピーのセッションでこの話題が出るということは、日常的な会話や研究とは異なる観点で、「なぜ2025年問題を気にされているのか?」も確認してみます。
具体的には、次のような理由が多く挙げられます。
①「自分はあまり気にしていないが、周囲からよく耳にする」
②「信頼している人がその問題を論じていて、信ぴょう性が高いと思ってしまう」
③「ネット情報を調べたら、関連する話ばかりが表示された」
特に③は、インターネットの検索システムがユーザーの傾向を学習し、関連情報をどんどん表示する仕組みによるものです。
商品を一度検索すると、ほかのブラウザを開いても広告が追いかけてくるのと同じですね。
後ほど本題に戻りますが、ここで少し催眠(ヒプノ)や暗示について触れてみます。
スピリチュアルに興味を持つ方は、とかく催眠や暗示にかかりやすい傾向があり、条件が揃うと一般の人より深く入り込みやすいのです。
これは誰にでもある気質の一部で、上手に活用すれば助けになることもありますが、一方で操られたような状態になるリスクもあります。
大切なのは、自分が信じたことを具体的な形にしやすいという点です。
自然な状態でいるとき、自分が「こう信じる」とぼんやり決めてしまうと、その通りになったと認識しがちです。
もちろん、そうならない場合もありますが、ものごとの顛末に関係なく「どう考え、どう整理すれば腑に落ちるか」という主体性が薄れがちになるのも事実です。
気がよいとも、気が弱いとも言えますね。
穏やかな環境では伸びやかに発揮されますが、外的なコントロールや誘導が強まると自分で判断することが難しくなる傾向があります。
さて、話を元に戻しましょう。
たとえば、2025年問題を心配しているAさんの視点に合わせてリーディングを行うと、
「2025年は珍しい出来事が起きる。しかしそれが世界の終わりかどうかは、人によって捉え方が異なる。世の中が分離するのではなく、まだ多くの人が理解していない『パラレルワールド的な構造』があり、意識の向け方次第で強く影響を受けたり、別の現実があるかのように感じる可能性がある」
という内容が出てきました。
Bさんの視点では、
「大きな出来事をどうとらえるかにかかわらず、自分にできることを優先し、周囲に貢献する意識を持つならば、いわゆる2025年問題を超えた活動ができる。不安を発信している人は社会的な不安を敏感に感じ取っていて、どうしていいか分からない場合も多い。誰かと一緒だと安心する反面、そこから抜け出しづらくなることもある」
という見立てでした。
「世界の終わり」的な話題には、絶滅や滅亡など強い不安をかきたてるキーワードが飛び交います
実際には生存できたとしても混乱や厳しい苦境が想像されますが、私たちの歴史はさまざまな生物の絶滅や混乱を経て今があります。
先人たちの苦境は計りしれませんし、自分たちが同じ状況に置かれたらどうなるかは、本当のところ分かりません。
ライフラインやシステムが崩壊したり機能しなくなる可能性を考えると不安になるのも自然です。
しかし、どのような状態であれ、私たちは大いなる生命力の循環の一端にあるとも言えます。
たとえば、身体は刻一刻、あるいは何日、何年という周期で細胞が生まれ変わり、死んだり新生したりを続けています。
これは無自覚なレベルで行われており、ある意味“おまかせ”ともいえる営みです。
そうした視点に立ってみると、何年にどんな問題が起こるかというのは、一部を切り取った物語のように感じられるのです。
少し大きな話になりましたが・・・
外から示される問題が大きく見えるときほど、実は身近な生活や健康面、仕事や人間関係などに疲れやストレスが溜まっている場合があります。
表層ではなく、魂や本質的な部分が不安に反応しやすくなります。
たとえば、自分自身を労わり、愛や余裕を意識して過ごしてみると、案外、2025年問題は気にならなくなるかもしれませんね。