頑張っている=真面目にやり続けている
お仕事、勉強、トレーニングといった成果を計るものから、感覚や観念的な・・・たとえば人生や子育てや、愛・豊かさ・幸せなどの追究について、あなたが取り組んでいるテーマが、「どうも伸び悩んでいる」と感じているなら、今日のコラムが何かヒントになるかもしれません。
「いつも伸び悩んでいるよ」
「そういえば、伸び悩みって言えるかも」
「自分はポジティブ思考だから、伸び悩みだって成長だよ!」
など、ご意見はもろもろかと推察します。
あえて、他人との競争や、良きライバルと切磋琢磨で高みにいくこともありますから、あなたが人と比べて伸び悩みを感じてもよし! 自分自身を基準として伸び悩みを認識していてもよし!です。
ちなみに、新派系のスピリチュアルでは「頑張らなくて良い、委ねたらいいんだ」というメッセージは耳なれているかと思います。これがピンとくるときは、あえて、流れに任せてみる。頑張りを手放すことで、一方向ばかりに注いでいたエネルギーが、あらゆる可能性に導かれていくことがあります。
ただし、これが単なる甘えやごまかしになり、伸び悩みの正当化にハマる可能性もあります。
また、古えの賢者の教えの中には、上記と同質ですが、頑張ることや高みを目指すなかに、自我や私欲がないのか?と問いただす説があります。だいたい、日々人生のなかで、居心地のわるい苦悩は(苦しくても鍛錬は気持ちよい部分が大)、誤りが改まるするまで続くか、自我や私欲が強すぎることに当人が気づいていないときです。それらが変異すると、無理な頑張りが解けて、スッと伸び始めるという具合です。
なお、常に同じようなペースで、あるいは順調という基準で伸びたり発展するものは、地球上には皆無と思われます。伸びやかに発展するのはひとつのフェーズであり、いくつものフェーズを経るなかには、「伸び悩み」「停滞」「衰退」「破壊」などの、アンチ発展に認識されがちな局面があります。
ついつい精神論(本質)は風呂敷が際限なく広がってしまうのですが(笑)ときどき広げてみると、肝心なことを思い出すきっかけになるかもしれません。
全体像をふまえて、次は、具体的な伸び悩みの理由を3つ挙げてみます。ぜひ、あなた自身の伸び悩みテーマを思い浮かべながら、伸び悩んでいる理由を見つけてみてください。
(ただし、伸び悩むほどそのテーマに取り組んでいないとしたら、あまり当てはまりませんよ!)
① 単調に頑張っている(努力している)?
人間は習慣の動物なので、慣れたことに偏ります。
一方、人間は、最初は効果や成果が目覚ましいことにも適応や順応していき、効果が薄らいていきます。さらに、成果や効果があるものごとを続けすぎると、同じ刺激が一定のところに及ぼし続けるわけで、それが悪い作用や毒にさえなることが少なくありません。
そこで、人間には忘れるとか、適度にサボるという“能力”が備わっているのかもしれません。
あなたが伸び悩んでいることについて、同じやり方、パターン、スタイルなどで取り組んでいないでしょうか。
あなたが頑張っていることが、練習やトレーニング系のものだと、比較的わかりやすいと思います。短期、中期、長期的にやり方のパターンを変える、頑張りのフェーズを変えるというのがよろしいでしょう。
仕事や業績、子育てや人間関係なども、同じやり方を続けていたり、何かの情報や知識で「こうするばうまくいく!伸びる!」という方法に固執しているかもしれません。
② オーバーワーク/ オーバートレーニング(やり過ぎ)?
これは子供でも大人でも当てはまりそうです。
やりすぎ!
ということで、分量に目がいきがちですが、あなたのキャパを超えてしまっていれば「オーバー」です。あなたのキャパは、そのテーマに対する基礎能力、体力、気力、教育、経験血、訓練・・・・あらゆるあなたの資質(リソース)がまだ十分でないところで、頑張っていると「オーバー」になります。
頑張り屋さん、真面目なタイプ、努力家などの方に多いかもしれません。
①と被りますが、単調に頑張っていても、その件に関してオーバワークになる可能性もあります。頑張っている、負荷や努力をかけているのに、適切な効果や成果を得られず、工夫してもイマイチな期間が続くなら、見直してみましょう。
この量の目安の自己判断は少し難しく、最初はしんどくてもふっと秀でるポイントを越えるのに必要なときがあります。
また、何気に現代人に多いのですが、仕事・学校・家庭などのストレスが多い人もオーバーワーク/オーバートレーニングに陥りがちです。分類は異なるつもりでも、あらゆる場面で頑張っている、耐えているといった交換神経が優位な状態ばかりでは、リラックス(副交感神経優位)できず、結果的にダメージがでます。
そんな場合は、あなたが努力し頑張っていて伸び悩んでいるテーマ以前に、あなたの仕事、生活(暮らし方)などをきちんと見直すことが先決かもしれません。
過日「宇宙元旦コーチング」でのこと。
Nさん「自分をバージョンアップしたら、〈自分の中に宇宙がある〉の意味がなんとなーく感じられました。外のものごとにとらわれてると思ってなかったのですが、今までやっぱり外側のものごとをなんとかしたいと考えて、コントロールしたがってたんですね。がんばってきたんですけど」
たしかに、Nさんは行動的でとてもやり手な方です。
Nさん「まず“自分”をちゃんとします!シンプルなことを自分にためにやっていないです」
今まで、外側に向かって頑張りすぎていらっしゃったようですね。
③ 自信をなくしている?
努力していながら矛盾するようですが、伸び悩みが長く続くと、いつの間にか自信がなくなっていきます。
自信とは文字通り、自分を信じること!それが失せてくるということは、だんだんと「どうせだめだろうな」「やっても無理に違いない」と思いながら、一応頑張って、真面目に努力する、という具合です。
うまくゆかないことが頻発したり、伸び悩みが長期化すると、自信のなさや諦めが、何気に潜在意識の深いところに溜まっていきます。すると、自分でもさらに自信が持てないことに気づかないまま、ひたすら頑張ろうとします。そして、心身がとても疲れます。
テーマがスポーツなどのフィジカルな取り組みなら心や精神が疲れてくるし、精神や観念的な頑張りが報われたいと怠惰な生活になったり体が重たく疲労感が強くなるようです。
これがさらに悪化していくと、だめ人間、できないんだ!というレッテルを自分でつけたり、できないことを正当化する理由や情報を集め始めます。
元来、努力して頑張ろう!としてきた人たちの中ではそれほど多くはありませんが、子供時代や若いときの周囲の環境や扱いにあがなえいときに自信を失ってしまうと、さまざまなことに消極的になり、まず頑張ることを断るとか、あきらめて期待しないという言動が出てくるようです。それが生きる姿勢、生き様になるのはもったいなことでしょう。
最後は、少々シュールになりましたが、伸び悩みがあり「自信をなくしてるなぁ」と認識したら、
「もうこれまで十分にやった!」
「今までやってきたことから次の道に転換する!」
「いやいや、まだ自分はこんなもんじゃない!」
などさまざまな余地がありそうです!
伸び悩みの段階から、ぐーーーーーんと躍進するケースもあれば、
伸び悩みから、新しい道を切り拓くきっかけになったケースなどさまざまです。
悩むというのは、立ち止まってしっかり見つめる、感じる、真実を聴くなどのポイントです。ただ、悩みすぎると腐るので要注意ですが。
冒頭の精神論のように、放っときゃ自然に伸びるのかもしれないし、ネックになっているポイントを見直すなら、温かい春にすくすくと伸び始めるかもしれません。