マインド優位で考えると、とかく結果を求めることが多くなります。私たちがマインドや思考を使っているかどうかの目安になるでしょう。
今週から下半期リーディングが始まりました。昨今の事態の影響で仕事や生活にストレス(負荷)がかかったせいか、先のことを憂えたり、「心配はしていないけれど気になる」「結果がわかれば安心する」と考える方もいらっしゃいます。マインドに入ると、マインドに振り回せれていることに気が付きにくくなります。概ね、本質や精神的な部分を重じているみなさまは、マインドの声は我が本心でないことは“どこか”でおわかりのようです。でも、一旦、このマインド優位な「結果はどうなるのか?」「目指している結果のとおりになるのか?」に入ると、肝心な声が聞こえなくなるようです。
「結果」とは、英語では、殊の顛末というOutcomeや、工程があってのResultの両方を含むと思われます。仕事や勉学の結果に限らず、日々の人生のこの先・・・という結果も含みます。本質的な結果を把握している人は、それに向かって安心して行動できます。しかし、本質的な成果がよくわかっていない人は、めざすところに向かって行動しません。また、本質的な成果を把握していなくても、とりあえず結果をめざしてクリアした先に、本質的な成果へバージョンアップする人もいます。
結果の出し方について、ここでは2つの分類をご紹介したいと思います。人それぞれ、時期相応、どちらの結果を目指して生きるタイプなのか?ご自身の取り組む物事により、両方かもしれませんので、参考にしてみてください。
目下、精神宇宙の過渡期から黎明期に差し掛かり、この2タイプも時代を象徴しているようにも感じられます。
① 物理的な現象の「結果」
自他ともにわかりやすいゴールや目標地点があります。こういうカタチ・状態になったら結果が出たとわかるものです。理想とする結果、喜ばしい結果は、“一時的な成果”です。短期スパンや、一区切りを目処にして結果を出す必要があります。時間を切られたり、ライバルや競争者がいるのも特徴です。物理的な切磋琢磨があり、結果へ向かう道は厳しくても、軌道に乗れば面白かったり、達成感があります。
結果が出たかどうかは、そのプロセスよりも期待する結果どおりであることに価値があります。
周りから結果を認められることを評します。評されれば絶対的な成果を出したことになります。ただし、時代や文化などの価値観が大きく変われば、その成果は過去の物や意味を為さない場合もあります。結果は常に時間軸の未来にあるのですから。
基本的にこの結果は、個の人生の価値を問うような概念には適していません。
「人から認められることで自分を真の価値を認める」ということは、魂の若い段階の経験です。それらをいくつか為すと、次の②の結果・成果へ進むことが多いです。また、①の結果だけを追い求めすぎると、虚しくなったり、あらぬやり方をするなどして、回避するようになります。それだけこの物理的な結果を求めることには、人の本質からするとかなり負荷が高く限界がきます。物理的に維持・継続することは難しいのです。
② 物理的な「結果」の・・・さらに「成果」
いくつか、あるいは熱意をもって取り組んだ①物理的な結果をコンプリートすると、②の段階になります。実体験を伴わないとほとんど移行できません。今生まれもった魂が古い(熟成した魂)人は、子供の頃、若い頃から本質的な成果に向けて取り組み始めますし、それが叶いやすい環境や人間関係を選んで生まれてくる傾向にあります。周りや他者からの評価は、自らの求める成果のおまけのようなもので、必ずしも必要ではありません。逆にまったく評価や理解もされず、非難されても、その成果に向かって進むパワーがあります。物理的な結果に対して、こちらは本質的な成果を求めています。それは非常に主観的、感覚的なもので、物理的に目には見えないのが大きな特徴です。だから、見た目は地味かもしれません。しかし、感じさせます。雰囲気やバイブレーションです。
あえて2つに分けました。②の「さらに成果」に軸を於いている方は、もはや違いがよくおわかりと思います。①の段階から、②のことはピンとこないか、一時的に理解しても日常の中ですぐ忘れてしまうかもしれません。それでもよいのです。いつか実感するときがあるはずです。
周りの目が気になるとか、自分も相手のことを相手の結果や物理的な人と為りで評するときは、同じ波動の次元にいます。これは優劣ではなく、常態や日頃に属している次元・生活や社会を象徴しているものです。
どちらかに完全に別れている人はむしろ少なく、8:2や9:1 と概ねの属性分けと思われます。比率が曖昧だと(4:6や5:5)むしろ葛藤があります。
毎年恒例の下半期リーディングにいらしたIさん。
「自分ではわかっているんです。結果より大事なものも。でもやっぱり周りを気にしてしまうし、そこも大事だよな、と思うんです」
Iさんの本質はかなりクリエイティブで独創的な魂をお持ちです。しかし、今はご自身の人生において会社の仕事を通して活きる段階であったり、そこから得ている利があります。葛藤を感じることがあっても、それらはIさんらしい部分を引き出す経験の一部になっているようです。
今年に入り思いもよらず大試練と言える経験にぶち当たってしまったSさん。体外的に聞いたら試練ですし、それが解決するには当然の結果を求めます。一方で、その試練を本質で捉えるなら、ゆくゆくはかけがえのない貴重な経験であり、ブレない人生に繋がっています。
Sさん「この1ヶ月でかなりわかってきたことがあり、自分も周りも大きく変わりました。でもふっとしたときに本当は変わりきれていないんじゃないか、とネガティブな思いに戻ってしまいます」
変わる⇄変わらないというのは、マインド優位な自己啓発にもありがちです。自己啓発でも本質からの啓発であれば、変わる⇄変わらないは、一時的なプロセスであると理解します。Sさんのように短期間にシフトすると、やはり相応なより戻しや反作用があります。急なシフトは周りとの調整があり不自然だからですね。
そして、やがて、変わるも変わらないも、自由な感覚になります。それは自分で調整すればよいこと、選択をすることが楽にできるようになるからです。
ハウツーというのも何ですが(笑)①の結果の出し方は、ハウツー的な発想は合っています。②の結果からの成果は、あらゆる宇宙規模的なハウツーがあります。
① スキルやテクニックを駆使し、明確でシンプルな結果をめざす。よい師、先生、トレーナー、コーチなど導き手の存在が大切。作戦、戦略をおおいに活用。周囲の人々や環境を味方につける。分散するよりひとつの結果に集中する。
② 「①が叶ったらどうなっているか?どう感じるか」を問うてみると、求める成果が出ます。
こちらの結果→成果は、自分の心・境地が定める。ターゲットに限らずありとあらゆることが、そのターゲットに繋がっている。自分なりのやり方を試し、実感し、培っていく。リアルや、実感を伴う体験が経験を豊かにし、自らが望む成果を創造する。
より特化した生き方をしている人の中には、①のような物理的な結果を同じように目指しながらも②と同期して魂の成果を培っていく場合があります。
そういう人は、普通に見てオーラがあったり特異なものを為していきます。