ここで言う「宇宙」とは、内なる宇宙の領域のことです。
スピリチュアルでいうところの高次の領域には、多様な世界観(宇宙観)があります。スピリチュアルガイド、アストラル界、光の世界、宗教、宗教としては確立していなくても崇められている領域、近年では科学的な見解を重ねた宇宙観など、さまざまな認識と表現によって「宇宙」が広がっています。
これらは、全体として、あるいは部分的に、天空の宇宙と同じ表現や構造を持っているように見えます。もちろん、同じものではなく、また、互いに比較するためにあるわけでもありません。
何らかの思想を学ぶことで、そういうものが「宇宙」であると認識している人のほうが多いかもしれません。
一方、何かを探求し続けた先に、「ここに宇宙がある」と発見する人もいます。
たとえば、『ファーブル昆虫記』を読んでいると、「昆虫の中に宇宙がある」と感じることがあるかもしれません。小さな昆虫たちの生態や営みの中に、広大な宇宙の摂理や生命の神秘が凝縮されているように感じられるのです。
むかし、ファーブルの生涯を紹介する子供向けのテレビ番組で、正確な言葉は覚えていませんが、小さな昆虫と広大な宇宙が結びつく感覚が、印象に残っています。

ジャン=アンリ・カジミール・ファーブル Jean-Henri Fabre [Wikipedia]
実際、ファーブルの文章には、昆虫の生態を丹念に観察しながら、その奥にある生命の不思議に問いかける、詩人のようなまなざしがあります。
たとえば、奥本大三郎氏の編訳による『ファーブル昆虫記』には、『カミキリムシの闇の宇宙』という巻があります。ファーブルは、木の幹の暗がりで過ごす幼虫が、やがて成虫になったときのために、あらかじめ出口を準備する様子を描いています。まだ経験したことのない未来に、どうして備えることができるのか。その小さな身体に宿る本能の不思議を、見つめているのです。
同じ章でファーブルは、犬の脳で考えたり、小さなハエの複眼で世界を見たりしてみたい、という願いも綴っています。
私たちには小さな虫に見えていても、その虫の感覚で生きる世界には、私たちの知らない広がりがある。そんなファーブルのまなざしに触れると、「昆虫の中に宇宙がある」という表現が、しっくりくるように感じます。
さて、透視カウンセリングやサイキック系のリーディングのなかでは、クライアントさんの「宇宙」の領域について読み取ることがしばしばあります。
「宇宙」をご自身の魂の源と捉え、自分の本質や使命、未知なる領域を知りたいと、自己探求する意識の強い方が、スピリチュアルに興味をもたれることは多いものです。
少しニュアンスは変わりますが、身近な方との死別を通して、身体をもって生きる地球での生を離れた先にあるものとして、宇宙(はかりしれない世界)の情報を求めることもあります。
このように多様な世界観が広がる「宇宙」が、厳密にどこにあるのかはわかりません。
「宇宙」はホログラムかもしれないし、生き物のように生成されるものかもしれません。
ただ、内なる宇宙は、その人が内側で繋がるところにあります。その宇宙は、限られた範囲では、その人以外の誰かも共有したり、見ることができたりするようです。
たとえば、「この地球にはたくさんの宇宙人が来ている」という話がありますが、これも、その認識を共有する一部の人たちに見えている対象です。
ご自身が認識している「宇宙」があるなら、その宇宙だけでもよいのですが、ほかの人たちが意識のなかで関わっている、多様な宇宙にも気づくことがあります。
むやみに多宇宙を見つけなくてもよいのですが、波長を感じ取って、「あの人にとっての『宇宙』は、そういうものなのだな」と気づくような具合です。もし、子供の頃に『ファーブル昆虫記』を読んだことがあるなら、ファーブルの繋がっている「宇宙」を共有していたのかもしれません。
私なりに、「宇宙」との遭遇について、最近は3つのパターンを見出しています。
- 何かを探したり、追究したりしているうちに、「宇宙」に辿り着く。
- 「宇宙」を探す長旅が続き、そのうち遭遇するかもしれない。
- 「宇宙」のほうが、あなたに早くやってきてほしいと願っている。
最近、「宇宙」のほうからクライアントさんに対して、その「宇宙」にやってくるきっかけを示唆するようなケースが、いくつかありました。
いずれも、ご自身にとっては、「宇宙」をまったく連想させないような出来事でしょう。
Aさんは、大きな症状を抱えていらっしゃり、それがきっかけになったのか、人生の優先順位が変わったり、新たな目標が生まれたり、転機を迎えたりしていらっしゃいます。
医学的な定義とは別に、透視では、その病巣を通して、Aさんにとっての「宇宙」がコンタクトを試みているように感じられました。まさに、宇宙を題材にした映画『コンタクト』のごとく、です。
Bさんは、長年憎しみを抱いていた相手が他界したことで、「死んでも怒りは消えないと思っていたんですが、不思議と今はなんとも思わなくなりました」と、軽やかな変化を感じたそうです。
その直後から、むかしの知人が連絡をくれたり、周りの人がとにかく親切に接してくれたりして、よい人ばかりに助けられるようになったとのこと。
「あと、自分で言うのもあれですが、運がよくなりました」と。
それは、人との繋がりや交流などを司る「宇宙」のゲートが開いたのかもしれません。
それぞれに多様ではありますが、いずれの「宇宙」にも、あなたがあなたらしくあることで、あなたと周りに愛や恵み、豊かさが巡るようなところは、共通しているように感じます。





















