「働きがい」があるのかどうかは、就職や転職のコマーシャルでは諸条件によって決められるように思えますが、実態は主観による基準や判断に依るものかもしれません。
教科書的には仕事・働きに対して「誇りや価値を感じ、自発的に労働意欲を意味する」ものです。社会心理学の見解では「ワーク・モチベーションがある」などといいます。
ご自身の仕事や働きに対して、今、働きがいややりがいを感じていらっしゃるでしょうか。
ときには「働きがいなんて言っている場合ではない!」というほど、仕事や何かに追われるときもありますが。
仕事、働き方、転職については、一年中多いご相談です。
ただ、春、新年度の前後は、時期的に気持に勢いがあるのか、働きがいややる気を感じない状態に浸るのが一層しんどく、不満な状態を一新したくなるようです。
先月から「働きがい×生きがい×豊かさ」というタイトルの長い期間限定セッションをやっています。
仕事をベースとして生活を整えてきている方々にとって、働きがいは、生きがい、自己肯定感や自信に繋がっています。心身の健康や他者とのコミュニケーションにも影響大です。
当然、豊かさのバロメータでもあるでしょう。
あと数年で定年だとおっしゃる、
Nさん「このまま続けていても同じなんじゃないか。わるくはないし、恵まれているほうだとも思いますが、働きがいを感じていないんです。こんなことを言ったら叱られそうで、正直、周りには言えませんがね」
とのこと。
Nさんに、働きがい、やりがい、情熱など、類似の感情やエネルギーを感じるものごとを、潜在意識から引き出していただきました。
ここでは、おなじみのNLPコーチングの手法で、お部屋全体を使って、「働きがい」「情熱」などを感覚的に感じる場所(スポット)に移動し、ご自身で見つけていきます。
そのなかには、Nさん自身が懐かしくビビッドに思い出す経験、体感などがいくつかありました。
Nさん「このところ、悶々として考えこんでいたので、すっかり忘れていました。思い出せたことが嬉しいです」
実感のあるものと繋がると、不思議な感動があるのかもしれませんね。
NLPでよく言われる「すべてのリソース(資源)は自分が持っている」説のとおり、必要なことはちゃんと現れてくれます。
そして、それらの働きがいに関連したエピソードをまとめてエッセンスを導き出します。
Nさんにとっての「働きがい」のエッセンスです。
Nさん「自分で決めたらいい。会社や上司や数字に縛られず、もっと大きなスケールから、自分が自由に決めたらいい・・・」
根底には昭和、平成からの仕事のやり方、会社からの評価、周りの目に従ってNさんの働きがいが成り立っていたことにお気づきでした。
Nさん「凄い変化なんですが、この自分で決めたらいい、というほうが楽ですね、自分らしいです」
今や、試行錯誤やプロセスの工程がありながらも、価値を決める基準は多様化してきています。
また、仕事、生活、学校、プライベートなどと自分自身を使いわけるモードからもシフトしているようです。
Nさんの場合、最初は仕事や転職のことを決めなければ、生活やプライベート、家族への影響が大きいと焦っておられました。
Nさん「仕事に限らず、早速、今日から、やりがいや、モチベーションやわくわく・イキイキする衝動を感じながら決めていこうと思います」
日頃のあり方から、働きがい&生きがいの豊かなエッセンスを体現していかれそうでした。
かつては、昇給、評価、キャリア実績、福利厚生などが、働きがいを満たす大きな要因でしたが、それらの社会的システムと、個々人の意識のシフトにより、働きがいのゲージが大きく変化しつつあるように感じられます。
今後、ますます、働きがいや意欲を問わず成り立つものは、進化するテクノロジーや人工知能が請け負ってくれることになるでしょう。